三条市が2021年に開設を予定する実学系ものづくり大学の開設に役立ててほしいと、三条クラフトフェア実行委員会は12日、「第10回三条クラフトフェア in 槻の森」のチャリティー販売などに寄せられた善意27万円余りを三条市に寄付した。
実行委員会の高橋恒夫会長と委員の田巻勇一さん、佐藤光信さんの3人が市役所を訪れ、紙幣や硬貨など善意の入ったずっしりと重い箱を国定勇人市長に手渡した。
第10回クラフトフェアは6月17、18の2日間、ことしも三条市総合運動公園で開かれ、全国から188のクラフトマンが出店した。寄付は、ほとんどの出店者から作品や商品を提供してもらい、2日間に分けてチャリティー価格で販売した売り上げすべての237,532円と、12の地元飲食ブースの出店者が寄付した売り上げの一部36,500円を合わせた274,032円となった。東日本大震災発災後の2011年から毎年、行っており、ことしで7回目になった。
三条クラフトフェアには毎年、出店枠を大きく上回る出店応募がある。今回も188の出店枠に対して3倍近い540の応募があり、選考会で出店者を決めた。高橋会長は「三条のクラフトフェアは信用があると言われる」、「それだけの応募があるからこそ、レベルを落とさないで開ける」と話した。
以前から出店者からは「三条はよく売れる」、「作品の見方が違う」といった声があり、クラフトに対するものづくりのまちならではの特徴があるのではと言い、来場者にも出店者にも互いに魅力的なクラフトフェアになっているようだ。
県内のクラフトフェアの先駆けとして開いた2008年から中心となって活動をしてきた高橋会長と第8回と9回に実行委員長も務めた田巻さんは、ちょうど10回の今回を節目に区切りに直接の運営にかかわる実行委員会から離れることにしており、「わたしたち2人が抜けると平均年齢がだいぶ下がるんだよ」と、若返りする実行委員会に期待した。