カモ井加工紙株式会社(岡山県倉敷市)が発売して10年になる雑貨用マスキングテープ「mt」を通じ、ものをつくる楽しさを体感してもらうプロジェクト「mt school」が11日から25日まで新潟県では初めて三条ものづくり学校(三条市桜木町)を会場に開かれており、なかでも地元では“三条金物”をテーマにした新潟県限定のご当地テープが注目を集めている。
ギャラリーに開設した「mt & mt CASA Shop Space」で販売しており、税別230円。大工道具の和くぎ、かんな、のみ、台所用品のやかん、包丁、ざる、ピーラー、鍋、園芸用品の園芸ばさみ、芝刈りばさみ、スコップなど21品目を写真入りでレトロ風にデザインしている。
この会場でしか販売せず、マスキングテープのファンはもちろん、うわさを聞きつけた地元の人も新潟限定ご当地テープを目当てに来場している。
mt shool projectは四国から始まり、6年目のことしは新潟、長野、山梨を会場に開かれ、新潟では初めて「新潟教室」として開催されている。ショップをはじめ、mtの体験コーナーやmtで作られた作品を展示するギャラリーが行われている。
さらに後半の週末、22、23日は香川県高松市のアートスクール「ロンプ・アートツリー」と一緒にmtアートを楽しむスペシャルワークショップ、23日は5人組のユニット「ロバート・バーロー」による「ゆかいな音楽会」も開かれる。いずれも入場、参加は無料。
ディスプレーも見所だ。三条ものづくり学校の正面玄関前には斜めのストライプが施されたワゴン車が止まり、玄関の扉の周囲にもストライプ、ショップや体験スペースもさまざまなマスキングテープを生かした装飾が施されている。インスタレーションのような空間は、「マステ女子」とも呼ばれるマスキングテープ好きにはたまらない。
平日にもかかわらず来場者には切れ目がなく、県内一円どころろか、埼玉、神奈川、静岡など県外から訪れる人も。12日、岩手県花巻市に住む女性は、仕事を休んで鉄道や高速バスを乗り継いで日帰りで訪れた。これまで東北を中心に10回ほどmt schoolに参加した。「週末は混雑するので、来るなら平日」と言い、「張って張り直して、ちぎって。セロハンテープやガムテープと違っておもしろい」と体験に熱中してmtの世界にどっぷりとひたっていた。