アウトドア用品メーカーのスノーピーク(山井太社長・本社三条市中野原)は九州北部豪雨の被災地の被災地で、大分県・日田市災害ボランティアセンター大鶴サテライトが開設されたのに合わせて18日、現地でボランティアが宿泊するためのテント10張を提供、同市の萩尾公園に設営した。
5日から6日にかけて九州北部を襲った集中豪雨で、日田市や福岡県朝倉市を中心に大きな被害に見舞われた。スノーピークは日田市の南部に直営店も備えたスノーピーク奥日田キャンプフィールドがあるが、幸い被害を免れた。
すぐにスノーピーク奥日田の責任者は、情報を収集し、ボランティアなどの支援のニーズを把握する一方、実際にボランティア活動にも従事している。そのなかで現地を訪れたボランティアの宿泊場所が不足しているため、ボランティアセンターからテント提供の要請を受けたもの。公園のスペースもあって今のところ10張の提供だが、さらに追加の提供の要請があれば対応する。
スノーピークは、以前から全国各地で水害など大規模災害が起きるたびに全国から使われなくなったテントや寝袋を募集し、援助物資として被災地へ送り、被災者に使ってもらっている。昨年4月の熊本地震では、スノーピーク奥日田を援助物資の送付先、福岡県大野城市のスノーピーク太宰府を援助物資の持ち込み先としている。今回は被災者用の宿泊場所はそれほどニーズがない。
スノーピークによると、日田市だけでも600人以上がボランティアに従事し、車中泊を続けている人も多いと聞いており、提供したテントが少しでも質の高い休息につながることを願っている。