夏の“冷やし”と言えば冷やし中華と相場は決まっているが、この夏、燕市に「冷やし足湯」がお目見えした。
「冷やし足湯」を提供しているのは、燕市国上、道の駅 国上の建物裏手にある足湯「酒呑童子の湯」。源泉は約21度の冷鉱泉だが、加熱して足湯を提供してきたが、夏の間だけでも足湯で涼を提供しようと、25日から最高気温が28度以上が予想された日は加熱せずに「冷やし足湯」で提供する。
冷やしとわかっていても、21度なのでぬるま湯と思ってなめてかかると、これが想像以上に冷たい。ゆっくり足をつけないと思わず足を引っ込めてしまうほどだ。
29日も冷やし足湯を提供した。三条で最高気温は28.0度だったが、熱い湯は敬遠したくなるような蒸し暑さだった。あちこちに張り紙をして冷やし足湯であることをPRしているが、利用者の多くは冷やしと知らずに利用し、足を入れて初めて冷やしと気づいてびっくりだ。
三条市栄地区に住む公園で外孫を遊ばせながら足湯を利用した夫婦も足をつけてびっくり。「はー!、冷たいんだねー!」と声を上げたが、しばらくして冷たさに慣れると「涼しくなる」とにっこり。足湯の建物の中には壁に浮き輪を飾り、天井のはりから下げた風鈴の音も涼感を演出。「金もかからんで1日、遊んでられる」と孫を見守りながらゆっくりと過ごしていた。
冷やし足湯はそれほど珍しくはなく、県内では妙高市の赤倉温泉で行っているという。本来は熱い足湯と冷やしの両方があればベストだが、酒呑童子の湯はひとつしかないので、冷やし足湯だけ提供する。8月31日までの試験実施で利用者からアンケートを取り、来年以降の実施を検討する。利用は毎日午前10時から午後9時まで。