石けんやフルーツに彫刻を施すカービング作家の伊丹ひろ子さん(三条市)は30日、立ち寄った三条市・ステージえんがわで、中で食堂を営業する三条スパイス研究所のロゴを見事にスイカに彫刻してみせた。
ソフトドリンクを飲もうと三条スパイス研究所に立ち寄った伊丹さん。店内でもらいものの16kgもある巨大なスイカを見つけ、カービングをやらせてほしいと、ソフトドリンクを飲むのも忘れる勢いでカービングを始めた。
カービング用のナイフは常に持ち歩いている。すり鉢の内側の文様がモチーフのロゴを彫り始めた。タイで開かれたカービングの世界大会で団体優勝の経験がある伊丹さん。描くだでも難しそうな、たくさんの線で構成する幾何学的なロゴデザインを1時間足らずで完成させた。
それなのに手が止まらない。休む間もなく今度はロゴの回りにバラやハートを彫り始めた。スイカの果肉に赤い色が顔をのぞかせると、一気に豪華な印象に。しかし再三、家族から連絡があり、1時間余りで作業を終わった。
「彫り始めると夜も寝ないで彫ってますから」と、伊丹さんのカービングに対する情熱にかげりはない。今回の作品も「もう少し彫りたかったんですけど」と、納得していなかったが、完成した作品を見る人は「すごーい!」、「なんでこんなのが作れるの?!」と驚いたり感心したり。時間がたつといたんでしまうが、少なくとも8月上旬は三条スパイス研究所で作品が見られそうだ。