弥彦グランドホテル跡地で弥彦村が整備を進める観光施設「おもてなし広場」で、昨年度で完成した直売所に続いて建設されるフードコートなどの整備工事の地鎮祭が、4日午前10時から建設現場で行われた。さらに続いて建設が始まる農産物加工施設・配送施設とともにも今年度中に完成し、当初3年計画だった事業は2年に短縮されて来春の観光シーズン前にオープンする。
地鎮祭には工事関係者ら20人余りが参列して神事を行い、土地の氏神をしずめ、工事の無事を祈った。小林豊彦村長は、「ぜひ何とかして弥彦村全体の活性化につなげていくような施設に育てていきたい」と大きな期待を寄せた。
今回、建設するのは平屋建て205平方メートルのフードコート1棟をはじめ、それぞれ独立した33平方メートルの平屋建ての喫茶店、そば打ち道場、土産店の3棟の合わせて4棟。工事費用は建築工事1億5660万円、機械設備工事3283万円、電気設備工事2440万円、外構整備工事1895万円の計2億3279万円で、予算の残り60万円近くは緑地帯の整備などに充てる。50%は国の地方創生拠点整備交付金、50%は地方債でまかなう。工期は7月10日から来年1月31日まで。
「おもてなし広場」は主要な3つの施設を昨年度から1施設ずつ順に建設の計画だった。昨年度は地方創生加速化交付金の補助を受けて直売所を建設した。今年度はフードコート、来年度は農産物加工施設・配送施設を建設の計画だったが、いずれも地方創生拠点整備交付金を受けられることになり、2年目の今年度ですべて建設され、計画が完了することになった。
フードコートの整備工事をめぐっては、ことし5月12日に6月の建設工事の入札で燕市・春木建設株式会社が2億2118万4千円で落札し、入札額が5千万円以上のため5月臨時会を招集して請負の議決を求めたが、主に工事を分割して地元の事業所に発注すべきとの理由で否決となった。
6月30日に今度は工事を分割して再度、入札を行い、建築工事は弥彦村・株式会社河村組、機械設備工事は燕市・株式会社蒲原設備工業、電気設備工事は弥彦村・株式会社高倉電気商会、外構整備工事は7月28日の入札で燕市・株式会社マルタ建設がそれぞれ落札した。
当初の計画では、フードコートはことし10月には完成し、秋の観光シーズンにぎりぎり間に合う予定だった。とはいえ来年の春の観光シーズンにはフルスペックの「おもてなし広場」で観光客を迎えることができる。