5日夜の三条夏まつり大花火大会で、愛のメッセージを込めた花火を打ち上げて、観覧会場でプロポーズをしたカップルがいた。サプライズを目の前にした花火の見物客も2人を祝福し、幸せのおすそ分けを喜んだ。
観覧会場では、それぞれの花火の打ち上げ前に、協賛者名とキャッチコピーなどを、燕三条エフエム放送が生中継で放送している。終盤の尺玉の打ち上げ前、「さきこ、いつもそばいてくれてありがとう。愛しています。ようすけ」と、今までの花火大会では、聞いたことのないメッセージが流れ、数万人の観客も「なになに?」、「花火で告白ら?」とざわめいた。
花火で“一生、幸せにします。結婚してください”
花火が打ち上げられているその時、観覧場所の最前列で拍手が起こった。燕市の小田島庸介さん(25)が、三条市出身の小倉咲子さん(26)に、ひざまづいてプロポーズをしていたのだ。花火は、小田島さんから、指輪とともに贈った咲子さんへのサプライズプレゼントだった。
高校生で出会ったという2人。つらいことも楽しいこともたくさんあった。いつもそばにいてくれたという咲子さんに、「これからもずっと隣にいてほしいと思っています。ずっといっしょにいてください。一生、幸せにします。結婚してください」と思いを伝えた。咲子さんは、突然のプロポーズに驚きながらも、「お願いします」と答えた。
三条の花火大会は、2人で何回も訪れており、たくさんの思い出があるという。その三条の花火を、人生の大切な瞬間に打ち上げた小田島さん。「ここからがスタートです。幸せにしなくては」と、左薬指に指輪をつけた咲子さんとともに特別な花火を笑顔で見上げた。
また、フィナーレのナイアガラのころには、まわりにいた花火見物の観客が次々と2人のもとに来て、「おめでとう!」、「幸せになってね」と祝福。2人のプロポーズに偶然、立ち会うことになった観客は、「幸せを分けてもらった気分、ありがとう」と目を細めていた。