接近する台風5号の影響について三条市防災気象アドバイザーの長峰聡さんは、7日夕方の時点では台風の進路に不確定要素が大きく、最新の情報にいつも以上の注意が必要で、雨風への備えはしておいた方がいいと話した。
長峰さんは、7日午後5時4分に新潟地方気象台が発表した「台風5号に関する新潟県気象情報第3号」を基に解説した。「台風5号は、8日明け方から9日明け方にかけて新潟県に最も接近する見込み。台風の接近に伴って、雨や風が急に強まることがある。最新の台風情報に留意して、早めの対策を」求める。
雨の予想は、本県は「8日朝から夜遅くにかけて1時間に60ミリの非常に激しい雨の降るおそれがある」とされており、三条市周辺への雨は、8日の昼前後からのようだ。
中越地方の降水量の予想は、「7日の18時から翌8日18時までの24時間降水量は、中越の多いところで200ミリ」。さらに、「8日18時から9日18時までの24時間の予想は、多いところで200から300ミリの見込み」と、かなりの降雨量が予想されている。この数字は、条件が悪く最も多く降った場合を予想しているが、備えは必要だ。
また、風の予想は、「中越の陸上で最大風速15メートル(最大瞬間風速30メートル)」で、新潟県では海上を中心にしだいに風が強くなっていく。
長峰さんによると、台風5号は本州に上陸後、日本アルプスを越えられずに二手に分かれるとみられ、ひとつは東海から関東への南回り、もうひとつは近畿から北陸そして新潟への北回りの2つのコース。そのどちらか勢力の大きい方が台風の進路とされる。その判断が難しいため、「いつも以上に、最新の情報に注意することが必要」。また、どちらのコースになったとしても、「影響がでるので、用心をしておいた方がいい」とする。
風の影響については、最接近を過ぎても吹き返しがあるとし、太平洋側に抜けていくコースになったとしても、北側に低気圧ができる可能性が高いので、いずれにしても注意が必要という。
三条市では8日朝までフェーン現象が続き、晴れている可能性もあるが、昼前後から雨が予想されるので、油断しないようにと呼びかけている。