夏休みの小学生親子に製造現場で仕事体験をと、除雪機や草刈機を製造するフジイコーポレーション株式会社(藤井大介代表取締役・燕市小池)は8日、恒例の仕事体験研修「ぅわ〜きっず」を行い、小学生親子5組が参加してものづくりにふれた。
午前9時20分から入社式を行って同社の概要を聞いたり仕事の担当を決めたりしてから、男の子は黄、女の子はピンク、親は青の体験用のつなぎの作業着に着替え、ゴーグルも着けて仕事にとりかかった。仕事は部品を集めて運んだり、塗装の下準備、除雪機の組み立てなど。休憩をはさんで45分ずつ、別の作業にあたった。
仕事の対価として架空通貨「ぅわ〜きっずマネー」をもらい、それで弁当や飲み物、ケーキと交換して食べ、午後からはねじ締めと除雪機操縦も体験した。
2015年に同社が創業150年を迎えたこともあり、地域貢献の一環として地場産業のものづくりを仕事の疑似体験を通して子どもたちから知ってもらい、親の仕事の大変さや楽しさも感じてもらおうと初めて親子を対象に仕事体験研修を行った。
それから毎年行い、ことしで3年目。ことしは9組の親子から参加申し込みがあり、抽選で選ばれた地元小池小の3年女子と6年女子、燕市の粟生津小3年女子、三条市の嵐南小6年男子2人の5組が参加した。
丸山真理子さん(42)は、第1回に続いて二女の小池小6年あおいさん(11)と2回目の参加。「またやりたいと言うので」とあおいさんが参加を希望した。「仕事をして給料をもらう経験をちょっとずつ将来にしていけたらいいと思うし、いろんな仕事に興味をもってほしい」と話した。
あおいさんは、部品を集めたりする仕事に「組み立てるのが楽しい。いろんな部品があって、部品を取ってくるのもおもしろかった」とにこにこ顔だった。
指導する側の社員にも日常の仕事にはない新鮮な感覚だ。入社2年目の女性社員は、いつも先輩に教えられることばかりだが、この日は指導する側に立ってうれしそう。妹のように気遣って笑顔いっぱいで手取り足取りの指導だった。