燕市民交流センターで9日、赤い羽根共同募金の「募金箱を作ろう教室」が開かれ、小学生28人が参加して木製の募金箱作りに挑戦した。
燕市社会福祉協議会と燕市ボランティア・市民活動支援センターの主催で昨年に続いて開かれた。指導する住宅建築・リフォーム業「ハンズワタベ」(渡部政雄社長・本社長岡市寺泊)との間で前者は年々、減少する募金実績に歯止めをかけるためにも共同募金に興味をもってほしい、後者は仕事を生かした社会貢献に取り組みたいというそれぞれの思いが一致して昨年、初めて行った一石二鳥の事業だ。
好評につきことしも企画し、定員20人で募集したところ50人近くもの申し込みがあったため30人まで枠を拡大した。当日欠席が2人で、燕市内ほとんどの小学校から学年も性別もまちまちな28人が参加した。
昨年は製作する募金箱を木製か発泡スチロール製か選べるようにしたが、圧倒的に木製が多かったため、ことしは木製だけにし、ハンズワタベがこの教室のためだけに用意した切妻幅広、切妻幅狭、片流れの3種類の形状の募金箱のうち、好きなひとつを選んで作ってもらった。
キットの木は必要な形にカットしてあるので、作業は金づちでくぎを打ち、木工ボンドでくっつけるだけで基本的な形ができあがる。あとは好きな色に塗り、粘土、色紙、ペットボトルキャップ、モールなどでデコレーションすれば自分だけのオリジナル募金箱が完成だ。
ハンズワタベの社員8人と燕市ボラティア2人が指導し、くぎが真っすぐに刺さるように修正したり、材料を押さえてあげたりと、基本的には子どもたちの作業の補助にあたった。ハンズワタベの日常の作業からすれば朝飯前で、専門家がその知識やスキルを生かしてボランティアに取り組む「プロボノ」とも言える。
ハンズワタベのリフォーム部・蒲原昌夫部長は「独自のイベントとして木工教室も企画して、こうしたキットを生かしていきたい。建築業らしいボランティアができればいい」と話した。
主催した燕市社協では、募金箱を作る前に赤い羽根共同募金の説明も行った。今は募金箱を作る教室だけだが、来年は作った募金箱を使って校内募金を行う取り組みができれば、また、JRC(日本赤十字社)の活動も行う中学校でも参加してもらうような企画をと考えている。