三条市は18、19日の2日間、子ども向け職業・社会体験施設「キッザニア」と連携した「キッザニアマイスターフェスティバル in 三条」を開き、約380人の小中学生が「ものづくりのまち三条」の現場・工場や農園、市役所などでリアルな職業体験に挑戦した。
2014年から開いており、4回目。初日18日は午前8時半から三条ものづくり学校で開会式を行い、国定勇人市長と来賓、参加する小学生2人と中学生3人が出席。参加者代表の小学校5年大竹結子さんが決意表明を行い、それぞれの仕事場に向かった。
体験は、特派員として体験や見学をしたあとレポートを三条市に提出する「工場を取材する仕事」、鍛冶職人の仕事を体験する「鍛冶職人の仕事」、デザイナーと協力してものづくり制作をする「デザインの仕事」、「三条市の公務員・会社員の仕事」の4つのカテゴリーで、昨年より4コース多い計32コース。申し込みでは定員を上回ったコースも多く、2回目、3回目の参加の子どももいる。
「デザインの仕事」は三条ものづくり学校の仕事場を見学し、デザイナーと協力して制作する2コースを行い、「ホームページ(制作体験)」ではホームページ制作のクライアントとの打ち合わせ、制作、公開までを体験した。
「工場を取材する仕事」のひとつ、「トング(トングと環境意識づくり体験)」コースは、移植ごて、清掃用品等金属雑貨製造販売の有限会社永塚製作所=三条市塚野目=で開いた。小学1年生から6年生まで男女5ずつの10人が特派員となって参加。午後1時からの2時間で、プレス機などいくつかの機械を真剣な表情で操作し、同社のごみ拾い用トング「MAGIP(マジップ)」の製造を体験した。
さらに、それぞれが作った「マジップ」を手に、能勢直征社長とともに周辺のごみ拾いを行った。能勢社長は、プラスチックやたばこのフィルターは自然に返らないと教え、「ものを作る楽しさとともに、ごみ拾いで環境に興味をもってほしい」と話した。
小学6年藤崎陸仁さんは体験を終えて、「暑いなか、機械の前でプレスの作業をするのは大変なことだと思った」、「自分のトングを作るところが楽しかった」と、仕事やものづくりへの興味を深めていた。