一般社団法人新潟県建築組合連合会(遠藤英夫会長)主催の夏休み親子体験木工教室が20日、三条ものづくり学校で開かれ、小学生59人とその親の合わせて102人が参加して木製のいすを製作した。
後継者と木造担い手育成事業「いきいきスクール」の事業の一環で毎年、県内で会場を変えて木工教室を開いている。三条市での開催は5、6年ぶり。企画、運営は三条市建設組合(永井龍雄組合長)青年部(梅田裕基部会長)が一手に引き受けて行った。
製作したのは木製で背もたれに布を張ったゆったり座れるアウトドア用のチェア。出来栄えにあまり影響のない一部だけ意図的にのこぎりで切る部分を残し、それ以外は金づちでくぎを打てば完成する。
青年部の部員は、このために54人分の木工キットを製作し、当日も15人ほどが運営を手伝い、製作に戸惑っている子どもが入れば手を貸した。参加した小学生は3、4年生が中心。作業に集中して取り組み、完成するとさっそくいすに座ってみて、リゾート気分の座り心地にご機嫌だった。
ほかにも上棟式を見せるために用意してある屋根や梁(はり)を組んで実際に上棟式を行い、もちまきも。大工道具の紹介や鉋(かんな)をかける体験も行った。
須頃小3年川野香乃子ちゃん(9つ)は、父の会社員博之さん(50)と参加した。すでに夏休みの宿題を終わっている。違う木工体験教室にもこれまで2度、参加したことがあり、母に勧められて「いすがもらえるんだったら行こうかなと思って」と参加した。
「前に作ったいすより大きくて、のこぎりを使うところとか難しかったけど、楽しかった」と香乃子ちゃん。自分の部屋に置いて使うと言い、博之さんが座ってみようとするのと「乗んないでね」と自分が作ったいすに愛着がわいていた。