三条市内3地区最後の夏まつり、下田地区の「しただふるさと祭り〜雨生(まおい)の大蛇祭」が26日、開かれた。明け方の雨もあがり雨生の大蛇行進や五十嵐川河川公園でのイベント、夜の花火大会まで大勢の人が楽しんだ。
「雨生の大蛇祭」は、大蛇が暮らしていたという吉ヶ平の雨生ヶ池に「神水」の湧水をくみにいくところから始まる。この日、夜明けころの道中はどしゃ降りで、神事を行う八木神社に到着した時に雨はやみ、午前8時20分からの出発式には青空が広がった。水をくみに行ったメンバーは、まさに水をつかさどる神の祭りと霊験を強調した。
大蛇は全長約30メートルで、モミの木で作った頭部に笠堀姫を乗せ、胴体はカヤをよしずで巻いた。約200人で担ぎ、八木前と「いい湯らてい」で行列行進を行った。それぞれ、もちまきやよさこいソーランの披露もあわせて行われた。
五十嵐川河川公園会場では、明け方の雨で水たまりもできた。前日までに川の中に砂利で囲ったニジマスつかみどりのいけすを作っておいたが、川の増水でなくなるというハプニングもあった。早朝から重機を使って急ピッチで砂利を積み上げて、いけすを再構築。日程に遅れが出たが、日中は雨の心配はなく、行事は予定通り行った。
午前10時半からの開会式は青空が広がった。しただふるさと祭り実行委員会の鳶田眞六会長は好天を喜び、関係者や来場者に感謝し、「夏祭りの締めくくりのこの祭りが終われば稲刈りです。今日はゆっくりと休んで秋の取り入れに備えていただきたい」とあいさつした。
ステージでは、おぎぼり保育園、あらさわ保育園の遊戯や下田中学校吹奏楽部演奏会、高校生ライブなど演奏や踊り、五十嵐小文治石投げ全国大会などが次々と行われ、同時に下田地区と福島県只見町の計12団体が模擬店を開き、来場者は焼きそばやカレー、かき氷、生ビール、マトンケバブなどをおいしそうに味わっていた。
このほかにも熱気球体験、ニジマスのつかみどり、大谷地和紙ワークショップ、凧揚げなど盛りだくさんのイベントが行われ、夜の花火大会で三条の夏まつりを締めくくった。