神社へ出掛けることがきない施設に入所するお年寄りのために施設に出向いて敬老長寿を祈ろうと、西蒲原地域の50歳以下の神職でつくる西蒲原神道青年会(会長・渡辺太蔵戸隠神社禰宜)は29日、弥彦ケアセンターあおぞら(小林武志施設長・弥彦村弥彦)へ出向いて敬老長寿祭を行った。
同施設の定員はショートステイ20人、デイサービス10人で、敬老長寿祭にはそのうち26人と職員も参列。弥彦神社の高橋良直権禰宜がを祭主に7人の神官で行った。うち3人が雅楽を奏でる荘厳な雰囲気のなかで進行し、施設利用者の代表も玉ぐしを捧げて長寿を願った。
東京都出身の石崎京子さん(86)は「長生きしたいけどそんなに欲張っても仕方ないですから」と言いながらも、施設で参拝できたことに「良かったです」と喜んだ。
神社へ参拝したくても施設に入所する人たちは神社へ行くことができないと、同施設の加藤益朗取締役・総務チーフが弥彦神社氏子青年会会員で新潟県氏子青年協議会会長に就いているという縁で同施設で初めて行った。
ことしは新潟市西蒲区称名、特別養護老人ホーム虹の里でも同様に行った。来年以降も弥彦ケアセンターあおぞらとほかに、もう1カ所は施設を変えて2カ所で行うことにしている。会長の渡辺禰宜は「参拝したくてもできない人のために出向く。時代に即した形でニーズに応えていこうと。公共性の高い場所でお参りの機会を提供したい」と話した。