マンホールのふたが「マンホールカード」になった三条市で、マンホールスタンプラリーのコンプリートの特製記念品として三条市のマンホールのふたをデザインした直径15センチもある巨大缶バッジがお目見えした。
作業工具のモンキーとスパナ、それにスコップをデザインした「工具」の名称のマンホールのふたをデザインしたもので、何と言っても驚きはその大きさ。缶バッジは直径2〜3センチが一般的だが、この巨大缶バッジは直径12センチのCDよりもひとまわり大きく、昔懐かしいシングルレコードよりはひとまわり小さい。
どこかに置いてあっても缶バッジとは思いもつかない大きさだが、裏にはちゃんと安全ピンがある。しかし安全ピンで何かにとめて使うのは非現実的で、スタンドも付いているので楯のように立てて飾ることができる。
話は三条市のマンホールカードの発行の申請にまでさかのぼる。マンホールカードは国土交通省や下水道関連団体でつくる「下水道広報プラットホーム(GKP)」が企画、監修して2016年4月から発行している全国のマンホールのふたをデザインしたカード。ことし8月1日の第5弾までに191自治体の222種類を発行している。
三条市は第5弾に「工具」のマンホールのふたで申請して見事、採用された。申請のときにマンホールに関する取り組みとして提案したのが、マンホールマップの作成。夏休みに親子で市街地のどこにどの種類のマンホールのふたがあるかを実際に歩いて調べて地図におとし、それをあらためて印刷したマップを作って配布しようと計画した。8月1日に行った当日は、小学生21人と保護者12人の33人が参加し、5班で手分けしてフィールドワークした。
マップを作成するにあたって三条市内にある5種類のマンホールのふたを探して公共施設を回るマンホールスタンプラリーを企画した。スタンプの印面はもちろんそれぞれのマンホールのふたをデザインした。道の駅 漢学の里しただに「ヒメサユリ」、道の駅 庭園の郷 保内に「五葉松」、三条鍛冶道場に「ひまわりと五葉松」、三条ものづくり学校に「工具」、すまいるランドに「花菖蒲」のスタンプを設置した。
マップの裏面がスタンプラリーの台紙になっている。すべてのスタンプを押してコンプリートし、三条鍛冶道場へ持参すると缶バッジがもらえる。ふつうの缶バッジではインパクトがないからと思いついたのが今回の巨大缶バッジ。数量限定の早い者勝ちで、なくなったら普通サイズの缶バッジになる。
9月1日からスタンプラリーを行い、7日までの1週間で早くも12人がコンプリートして巨大缶バッジをゲットした。
三条市のマンホールカードは三条鍛冶道場で無料で配布しているほか、市内で行われるイベント会場へ出向いて配布することもあり、8月末までの1カ月間で910枚を配布。遠くは徳島など県外から訪れるマニアもあり、予想以上の注目度の高さに下水道課の担当者も驚いている。
9月10日は「下水道の日」でもあり、これを機会に少しでも下水道に関心をもってくれたらと期待している。問い合わせは三条市の下水道課(電話:0256-46-5900、メール:jougesuido@city.sanjo.niigata.jp)へ。