燕東コミュニティ協議会(関川キミ会長)は24日、燕東幼稚園で真打ちの落語家、林家彦いちさん(48)の独演会を開き、100人近くが来場して一流の落語に聴き入った。
林家彦いちさんは鹿児島県出身。国士舘大を中退して林家木久扇(初代木久蔵)門下へ入門し、02年に真打ちに昇進した。数々の賞を受け、新作落語も数多く手がけるかたわら、海外での英語で落語会にも精力的に参加。SWA(創作話芸アソシエーション)のメンバーとして本多劇場を中心に、落語以外の活動も盛んに行う一方、絵本の原作も手掛けている。
この日は古典落語の「初天神」と「天狗裁き」、自身の創作落語で絵本『ながしまのまんげつ』(小学館)の原作にもなった「長島の満月」の3席を披露した。年配の人を中心に予想を上回る来場者で幼稚園会場はいっぱいになった。
本物の話芸にふれてみたいと訪れた若い人もあり、林家彦いちさんがつむぐ落語の世界にぐいぐいと引き込まれ、人気落語家の落語を地元に居ながらにして聞ける1時間半はあっと言う間だった。
林家彦いちさんにとっても幼稚園での講座は珍しいが、「空間としてはほど良い。音も良かったし。お客さんの反応も良くてやりやすかったですよ」と林家彦いちさん。絵本は2年前から落語シリーズとして映像になりそうな落語を選んで絵本にしており、「落語と絵本は親和性が高いと思います」、「読み聞かせと落語は近いですから」と話していた。