東京・新虎通りを会場に開かれている「旅する新虎マーケット」に7月から9月までの3カ月間、開設された燕三条の「工場食堂」で提供された限定ラーメンが、燕三条地域で「燕三条 工場の祭典」が開かれる5日から8日までの4日間限定でラーメン店「侍ラーメン」(山崎剛店主・三条市大島)に再登場する。
限定復活するのは、 「工場食堂」で提供していた「侍ラーメンさんの背脂ラーメン」。侍ラーメンでも定番メニューに背脂ラーメン「侍中華」があるが、限定ラーメンでは背脂ラーメンの元祖を意識し、麺(めん)を太く、魚介風味を増したスープを用意した。
さらにこだわったのが燕三条の食器。丼は燕市・株式会社カンダが製造するメタル丼で、ステンレスの中空2層構造により冷めにくく、丼が熱くならないのが特徴。箸(はし)は三条市・マルナオ株式会社が製造する高級八角箸。グラスは燕市磨き屋一番館製造のステンレス2層構造、内側は24金仕上げのフリーカップで氷が溶けにくく外側が結露しない。
販売価格で合計1万3,000円にもなる高級食器で味わえる背脂ラーメンで、この4日間は税抜き750円で販売する。
2015年に発足した「2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化推進首長連合」(会長・国定勇人三条市長)は、東京五輪・パラリンピックの選手村とスタジアムを結ぶ五輪ストリートとなる新虎通りで地方の魅力を世界に発信しようと、ことし2月から「旅する新虎マーケット」をオープン。第1弾として2月から6月まで全国5自治体が出展したのに続き、7月から9月までは新潟県内の5自治体が出展した。
三条市と燕市は燕三条として出展し、工場の祭典を意識した「工場食堂」として燕三条地域の食事の提供をメーンに燕三条地域の製品も紹介した。メニューのなかでも柱になったのが「侍ラーメンさんの背脂ラーメン」。ガスが使えずIHしか使えないので、アルミ鍋がかけられなかったり、大きな寸胴がかけられないので1玉ずつしか麺をゆでられなかったり。
スープを侍ラーメンで作って運ぶことも考えたが夏はいたみやすいので現地で作らざるを得なかったりと、問題は山積だったが、苦労したかいがあり、とくに9月入ってから客は順調に増えた。
山崎店主は、スタートから1カ月余りは東京に行ったきり。不安から「食べられず、眠れずの日が続いた」と言う。おかげで7キロも体重が減った。そうやって苦労して生み出した味を地元の人たちからも味わってもらいたいのと、そもそも工場の祭典のPRが大きな目的だったことから、工場の祭典にあわせて侍ラーメンで復活することにした。
「設備が整っている分、店の方がおいしい背脂ラーメンが出せると思う」と山崎店主は来店を呼びかけている。午前11時半から午後11時まで営業、問い合わせは侍ラーメン(電話:0256-33-9220、住所:新潟県三条市大島4883)へ。