日本デザイン産業振興会は4日、「Good Design Award 2017」の受賞結果を発表。燕三条地域からは11社・団体の15件が受賞した。
今年度は審査対象4,495件のうち1,403件が受賞した。新潟県内の受賞は全国の都道府県で6位の29件。そのうち過半数を燕三条地域の企業が受賞したことになる。
燕三条地域から受賞した15件のうち、グッドデザイン賞では常連のスノーピークが今回受賞した2件のうち、隈研吾氏がデザインしたトレーラーハウス「住箱(じゅうばこ)」は、グッドデザイン・ベスト100に選ばれた。グッドデザイン・ベスト100に選ばれると金賞などの特別賞候補となり、受賞結果はは大賞とともに11月1日に発表される。
審査委員は「二拠点居住やサテライトオフィスが注目されはじめる中で、その土地にさえ拘束されない自由さを獲得するための挑戦的な試みである」、「住居として、仕事場として、あるいはショップとして、様々な使い方を想起させる、シンプルなデザインとなっている」と評価している。
昨年は三条市まちなか交流拠点「ステージえんがわ」の取り組みが「ソーシャルプラットフォーム」の部門で受賞し、三条市初の受賞となって注目を集めたが、今回は「つばめいくプロジェクト」で燕市が初受賞した。
「つばめいくプロジェクト」は、燕市と首都圏の若者をつなぐ「東京つばめいと」事業の一環で、燕市に在住、在学の中高生を対象に今年度から自発的に地域を学ぶ活動に取り組んでいる。燕市・MGNETの武田修美代表取締役がプロデューサー、燕市がディレクター、燕市出身の新潟市・ツムジグラフィカ代表の高橋トオル氏がデザイナーを担当し、4月から中高生6人のメンバーが月1回のペースで講義を受けたり、1泊2日で東京で研修したりと活動している。
審査委員は「卒業したら都市に出て行って二度と戻ってこない、そんな人生モデルが変わろうとしている。生まれ育った街が好きになれば、たとえ出て行ったとしてもいつか戻る場所になる。このプロジェクトのユニークな点は、参加する中高生たちの、そんな強いモチベーションが見える化されていることだ」、「地方創生はソフトやハードへの投資からではなく、そこに生まれ育った若者たちの心の中から起きるのだと感じさせてくれるプロジェクトだ」と評価している。
また、今回の燕三条地域の受賞は初受賞が4社・団体と多いのが特徴。燕市のほか燕市の三宝産業とMGNET、三条市のバクマ工業がそれぞれ初受賞している。燕三条地場産業振興センターでは、5日からリサーチコア3階ギャラリーに燕三条地域の受賞作を展示する。燕三条地域からの受賞は次の通り。
事業主体 | 受賞対象目医 | 一般名称 | 受賞歴 |
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旭金属工業株式会社【燕市】 | ライツール ラチェットハンドル | ラチェットハンドル | 5件 (2014年) |
T形早回しハンドルセパレートタイプ | T形ハンドル | ||
一菱金属株式会【燕市】 | まかない丸バット&まかない平ザル | バット&ザル | 2件 (2年連続) |
株式会社兼古製作所【三条市】 | プラスチック製ワンタッチホルダー | ワンタッチホルダー | 70件 (33年連続) |
株式会社グリーンライフ【三条市】 | さすだけ蛇口コネクター | 蛇口コネクター | 7件 (2年連続) |
三宝産業株式会社【燕市】 | メジャーカップ/スマート | メジャーカップ | 初受賞 |
株式会社スノーピーク【三条市】 | 住箱【グッドデザイン・ベスト100】 | トレーラーハウス | 64件 (13年連続) |
フィールドバリスタ シリーズ | コーヒーケトル、ミル、ドリッパー | ||
ツインバード工業株式会社【燕市】 | コアンダエア | 扇風機 | 38件 (3年連続) |
燕市【燕市】 | つばめいくプロジェクト | つばめいくプロジェクト | 初受賞 |
株式会社MGNET【燕市】 | mgn 020シリーズ カードケース | 名刺入れ | 初受賞 |
株式会社マック【燕市】 | GeneXシリーズ | 理美容鋏 | 5件 (2004年) |
バクマ工業株式会社【三条市】 | 角型横吹出し換気口 | 外壁用端末換気口 | 初受賞 |
角型超スリムフード付換気口 | 外壁用端末換気口 | ||
樹脂製プッシュ式レジスター | 室内給気口 |