寺子屋つばさ実行委員会(高橋克典会長)は7、8日の1泊2日で燕市国上・本覚院などを会場に第11回食育学校「はらぺこ塾」を開き、燕三条などの小学生34人が、わずかな食べ物で共同生活を行い、ニワトリのと殺などさまざまな体験や学習を通じて食べ物のありがたさなどを学んだ。
燕三条地域を中心とし4年生以上の小学生34人が参加。新潟経営大学などの学生ボランティア32人、実行委員会など社会人メンバー約25人とともに1泊2日の共同生活を行った。水はいつでも飲めるが、食べ物は決められた時間に全員が同じメニューを食べる。
初日は9時半に国上体育センターで開会式を行い、小学生5、6人と学生4、5人の計12人が1つの班となってスタートした。レクリエーションのあと昼食はバナナ1本を1センチ弱に切り分けて12人で分けあって食べた。本覚院に30分ほど歩いて移動、食育講座、国上山登山、太鼓体験、近現代史授業、写仏体験、肝試しなどを行った。夕食は、あめ玉1個ずつで、「えっ、これだけ」と驚く子どもも多く、1粒をぱっと口の中に入れる子、指でもちながら少しずつなめる子など、それぞれ大事に味わった。
翌8日は午前6時に起床、リンゴ半分を12に分けた朝食。座禅、掃除などを行って、国上体育センターに移動し、ニワトリのと殺。見たくない場合は見なくていいというなかで、学生が主導してと殺を体験し、昼食ではそのトリを調理し、野菜とタマゴの雑炊とともに味わった。
1泊2日を過ごした子どもたちの感想は、「ニワトリが死んだときは悲しかったです。料理体験をしてお母さんが大変なんだということがわかりました」、「私たちが生きていくにはいろんな命をいただいていかなくてはいけません。これからは命の重みを知って、食べ物を食べていきます」、「ニワトリは死にたくて死んだわけではないから、スーパーにも売っている野菜や肉などにも感謝の気持ちをもって、おいしく食べ物を食べたいと思いました」。
また、「すごくみんなと仲良くなれた。ごはんを食べないとどうなるかやごはんの大切さがよく分かった」、「歴史など、とても学校では聞けないお話ばかりだったし、1番は大学生のお兄さんと仲良くなれたことがうれしかったです」。
「これからは小さなことでもいいことはする。食べるときは、必ずいただきますとごちそうさまをしないとけないと思った」、「ぼくがここまでたえられたのは、学生さんや、社会人の方、お父さん、お母さん、おばあちゃん、おじいちゃんのおかげだと思います」と、日常ではできない体験を通じて、さまざまなことを考える貴重な機会になったようだ。