衆院選に新潟2区から出馬した自民前職の細田健一氏(53)の個人演説会が14日、燕市・萬会館で開かれ、世耕弘成経産相が応援に訪れて「地方経済を語る」のテーマで講演した。
約130人が出席。世耕氏は、金属加工業をはじめとした小企業によるものづくりの集積地である燕市に今度は経産相の業務として来たいと講演を始めた。
柏崎刈羽原発の再稼働は安全最優先で取り組んでいること、新潟県はもっと大きな経済ビジョンをもってほしい、東西日本のガスのパイプラインがつながっておらず新潟はその結節点となる可能性がある、世耕氏はロシア経済分野協力担当相も兼任しており新潟は対ロシアの窓口になり得るなどと話した。
今回の衆院選は選挙区によって構図がまちまちだが、政権選択の選挙であって個人を選ぶ選挙ではなく、野党は政策を示さずに安倍政権を倒すことしか考えていないと批判した。平和安全法制を成立させたおかげで、北朝鮮のミサイルに備えているアメリカのイージス艦に海上自衛隊のが燃料を補給でき、アメリカの補給艦を自衛隊が護衛できると平和安全法制の成果を強調した。
アベノミクスは「ようやく経済が離陸しようとしている」ところで、6四半期連続でGDPのプラスが続いている、4年連続で春闘のベアが2%を超え、ことしの春闘は中小企業のベアが大企業を上回った。雇用でも有効求人倍率全国平均1.51、最近3カ月は正社員の有効求人倍率が1を超えている。生活の満足度調査満足は「まあ満足」と「満足」が54年間続く調査で過去最高の74%に達していると実績を示した。
経産相としていちばん力を入れているのは下請取引の適正化で、経産省としても下請法に基づくガイドラインを久しぶりに見直して下請けいじめの実例をこれまでの約60から144に増やし大企業に突きつけた。
手形取引は100%手形支払いのところもあり支払い期日が最長80日もある現状から、経産省は50年ぶりに手形の通知を出し直し、原則現金振り込みとし、どうしても手形が必要なら60日以内の手形を振り出し、大企業が振り出す場合は割引料も上乗せして振り出しを求める通知をしたと述べた。
地域経済牽引事業に取り組んでおり、これまでの大企業誘致からこれからは地域にあるポテンシャルを結集し、県外、東京、海外へ攻めていく取り組みを応援している。大臣としては第四次産業革命への対応に最も取り組んでおり、電気自動車が普及すれば部品が3分の1になると言われ、普及すれば原発一基とも言われる電気自動車のための電力を確保しなければならないし、水素自動車へ切り替えていく戦略もしっかりもっていく。
これまでの安倍政権の主に経済面の取り組みの実績を訴えながら「この安倍政権の経済政策、外交政策を続けさせてほしい」と求めた。