三条市タクシー協会(中山真会長・加盟4社)と三条署は9日、「タクシー対象の防犯・交通安全研修会」を開き、タクシーの乗務員などが参加してタクシー強盗対応訓練などを行った。
午後1時半から三条市・中小企業大学校三条校で開き、同協会会員の三条タクシー、中越タクシー、日の丸タクシー、エスタクシーの4社の代表や役員、乗務員など20人余りが参加した。三条署の生活安全課長による防犯講話、タクシー強盗対応訓練を行い、続いて同署交通課長が交通安全講話を行った。
防犯講話では、タクシー強盗の事例紹介や防犯に対する日ごろの心構え、車内の防犯仕切り板や防犯カメラの設置など防犯設備の見直しなど、タクシーの防犯対策について話した。
まとめの中で、「一番大切なことは人命」、「タクシー乗務員の人命が最優先」と言い、「売上金を取られても、大事な命はなくしてはいけない」と繰り返し伝えた。
強盗訓練は、駐車場に移動し、停車中のタクシー内で実施した。犯人を装った警察官が乗車したところから訓練を開始。目的地に到着したと想定したところで、運賃を払うふりをした犯人が、乗務員にナイフを突きつけて「金をよこせ」と売上金を奪い逃走した。
乗務員は、安全を確認したあと犯人の逃走した様子などを確認し、110番通報し、通報先の警察官からの質問に答えて、場所や犯人の着衣や逃走についての状況などを説明した。
訓練を行った乗務員の男性は、「訓練とはわかっていても急に(刃物を)突きつけられると恐怖感があった。実際にあったら対応できるかどうか」と話した。生活安全課長からの講評では、あってはならないことだが身の安全の確保をしてからの110番通報をはじめ、着衣など犯人の特徴もほとんどあっているし、ひじょうに冷静でよかったと合格点をもらった。また、日ごろから強盗への対応をイメージトレーニングしておくことも効果があるとアドバイスした。