三条市が県内初の義務教育学校「大崎学園」を開校するのに伴って今年度で閉校する三条市立大崎中学校(清水哲也校長・生徒267人)は11日、同校で創立70周年と閉校の記念式典を行った。
大崎中は1947年(昭和22)5月15日に創立して70年を迎えた。来春の開校に向けて現大崎小学校地に校舎などを建設中の大崎学園に引き継がれるため、2018年(平成30)3月31日で閉校する。
式典は体育館で行い、教職員、生徒、国定勇人三条市長、県教育委員会、校地寄贈者として大崎小学校開学の祖とされる栗林徳太郎氏の子孫の北海道に住む栗林成光氏をはじめ、歴代の校長とPTA会長、自治会長、旧職員など50人余りの来賓、保護者などが出席し、記念式典のあと記念発表会も開いた。
記念式典では、長谷川正二教育長が式辞を述べ、市長、来賓、学校長のあいさつ、生徒代表の言葉と続いた。国定市長は、三条市では、今まで進めてきた小中一貫教育をさらに洗練、進化させるため、今年度から学校区を学園と位置づけているとした。大崎中は大崎小とともに、「大崎夢づくり、絆づくり教育「を核に、学校、家庭、地域で連携し、子どもたちの社会性を育てるとともに学力の向上を頂いている。
学園の教育活動の成果をさらに確実なものとするため、大崎中は70年を節目に歴史の幕をいったん閉じて来年度、大崎小とともに県内初の義務教育学校として新たなスタートを切る。数々の歴史や伝統の精神は、義務教育学校に引き継がれると思うし、地域や学校関係者などこれまでの長きにわたる尽力に感謝するとともに、子どもたちの未来がいっそう健やかで幸多き時代であるよう期待した。
清水校長は、創立以来、地域の人たちの全面的な協力に支えられてきたと感謝した。70年間の卒業生は次の3月で9,403人になり、「その汗と涙とたくさんの思いの詰まった大崎中学校の歴史は、70年を節目としていったんは幕を閉じます。しかし、今まで大切にしてきた自主・自立という目標、築きあげてきた数々の伝統、『OSAKI PRIDE』の精神は、大崎学園に引き継がれ、これからも生き続けていきます」と述べ、輝かしい未来に向かって大崎学園が歩んでいくよう願った。
生徒会長の熊倉温香さんは生徒代表の言葉で、大崎学園のスタートにあたり「1、2年生には大崎中の伝統をしっかりと引き継ぎ、よいスタートが切れるように最善を尽くしてほしいです。私を含めた3年生は、大崎中学校最後の卒業生という誇りをもって今後の中学校生活を有意義に送りたい」と述べ、「全校生徒の力で史上最高の大崎中をつくっていきましょう」と締めくくった。
第2部の記念発表会では、生徒の合唱、吹奏楽部演奏、同校の卒業生石丸涼子氏が主宰する新潟セントラルフィルハーモニー管弦楽団による記念演奏などが披露された。