「国上の山は宝の山」を合い言葉として総合学習の時間に燕市分水地区のランドーマーク、国上山(313m)について学んできた燕市立分水北小学校4年生24人は13日、その集大成として「国上山良寛史跡周遊コースガイト」の「こどもガイド」に初挑戦した。
分水北小の3、4年生は、ことしの総合学習は国上山をテーマにし、4年生は国上山の自然と良寛にスポットを当てた。1学期は良寛の本を読んだり、分水良寛会に良寛の話を聞いたり。2学期は国上山ボランティアガイド「はちの子会」(氏田公基会長)の指導を受け、ガイドの原稿をつくった。2日には国上山でこどもガイドの事前練習も行って万全の準備で本番にのぞんだ。
4年生は越後の禅僧、良寛にゆかりのある史跡の国上寺、酒呑童子の鏡井戸、五合庵、乙子神社、千眼道吊り橋と朝日山展望台の5つのグループに分かれて学んだ。それぞれのポイントに分かれて国上山を訪れた行楽客を案内した。
4年生は、ガイドの段取りを進めてくれた燕市観光協会が用意した赤いスタッフベストを着て、本物ガイド気分。「お時間があったらいかかですか?」と行楽客に声をかけた。絶好の秋晴れに恵まれ、国上山は紅葉が盛り。行楽客に切れ目がなく、ガイド相手探しには事欠かなかった。
一人ひとりが順番に原稿を読みながら歴史や背景、言われなどを話した。説明するものを指さし、大きな声で解説した。そばでガイドのようすを見守った「はちの子会」会員は、4年生のガイドで足りない部分を補足説明することも。4年生はつい学校の調子で「これで発表を…ガイドを終わります」と言い直すこともあったが、「足元に気をつけてください」と気遣う場面もあり、精いっぱいやりきった。
乙子神社を学んだグループの牧優和ちゃん(10)は「練習はすごく難しくて、私で大丈夫かと思ったけど、お客さんに喜んでもらえるのを考えると楽しかった。思ったよりたくさん来てくれて、拍手ももらえてうれしかった」とにっこりだった。
福島晃さん(75)、悠子さん(71)夫婦は翌週に京都を旅行するが、それまで天気予報ではこの日くらいしか天気のいい日がなく、せっかくの好天がもったないと国上山を訪れた。思いがけない小学生のガイドに「ふつうに歩いてたらここまでのことはわかりません。ちゃんと教えてもらっていい勉強になりました」と目を細めていた。