秋恒例の第10回燕市民茶会が19日、燕市中央公民館で開かれた。雪やみぞれが降って厳しく冷え込み、さながら冬の茶会だったが、大勢の市民が和の趣向を楽しんだ。
燕市教育委員会と燕市内で茶道を教える先生でつくる燕茶道友の会(佐藤宗和会長)の主催で、燕茶道友の会会員が持ち回りで席主を務めている。
茶席2席と点心席を設け、第一席は座礼で表千家同門会新潟県支部の坂井宗美さん、第二席は立礼で宗へん流の田村宗悦さん、点心席は裏千家の相場宗典さんが務め、招待券を含めて224枚の茶席券を販売した。
赤い実がクリスマスリースなどに使われるサンキライの葉を使った菓子「冬ごもり」を用意するなど季節感を演出。江戸前期の茶人、金森宗和の手による菊重ね茶箱は、金森宗和が武将の息子ながら大坂の陣に反対して勘当されたとされることから、平和を願って1年の締めくくりにと用意したもので、道具組に席主のさまざまな思いが込めてある。
参加者のほとんどが女性で、「いいお席を楽しませていただきました」と日常を忘れて茶事のゆっくり流れる時間にひたっていた。