23、24日と三条市を舞台に開かれた将棋の最高位タイトルを競う第30期竜王戦七番勝負第4局は、挑戦者の羽生善治棋聖が渡辺明竜王に勝って3勝1敗とし、「永世竜王」に王手をかけた。
2日目の24日、会場の「嵐渓荘」(三条市長野)は、朝から雪が降った。定刻の午前9時を前に、前日と同じく羽生棋聖、渡辺竜王の順で対局室に入り、対局を再開した。
何度も雷が響くなかで対局が続き、午後6時49分ころ終局。104手で羽生棋聖が勝ち、通算3勝1敗で竜王復位にあと1勝に迫った。
このあと対局者の2人は、別室で行われていた大盤解説会の会場に向かい、今回の対局について一言ずつ話した。渡辺竜王と羽生棋聖の登場に60人余りの将棋ファンは目を輝かせて聞き入った。
このあとは、対局室に戻り、開始から終局までを再現し、最善手などを検討する感想戦を1時間余り行なった。丸2日間の真剣勝負を終えたばかりの2人だが、数分後にはともに協力して指し手を振り返った。第5局は12月4、5日と鹿児島県指宿市の「指宿白水館」で行われる。