燕市と燕商工会議所、吉田と分水の商工会が主催する燕市新春賀詞交換会が4日、燕市吉田産業会館で開かれた。地元の政治家や経済人、経済団体や行政から昨年の213人を上回る過去最多の220人が参加し、新年を祝い、あいさつを交わして新年をスタートした。
主催者あいさつで鈴木力市長は、昨年の事業や実績を振り返った。この日の朝に職員に向けて行った年頭訓示の内容に加えて、小規模事業者対策、減反政策の廃止に伴う平成30年問題、チャレンジファーマー事業の拡充、吉田高と分水高と連携した特色づくり、分水小学校区での新保育園建設の本格化、子どもの貧困問題対策に向き合うスタートの年にすることなどについて話した。
しっかり予算を組んで新しい年度に向かって取り組んで行きたいと話す一方、4月8日投票の市長選に出馬することから、「その前にわたくし4月に一山越えなければなりませんのでよろしくお願いしたいと思います」とも言い、「燕市が枯れることなくますます成長していく年になりますよう祈念する」と願った。
燕商工会議所の田野隆夫会頭はあいさつで、燕三条地場産業振興センター、三条市、三条商工会議所と連携して昨年も燕三条工場の祭典、ものづくりメッセ、トレードショウを開き、いずれも過去最高の来場者を数えたことを喜んだ。なかでも工場の祭典で毎年、鹿児島県から訪れている家族連れに驚いたことを紹介した。
力を入れて話したのは、昨年に続いて給与をアップしてほしいということ。バブル崩壊後のこの30年間、初任給が上がらないのは「世界でも日本くらい」とし、一方で中国では数十倍にもなっていると話した。
しかし、中国の給与が上がったことで「デフレは終わっている」との見方を示し、「覚悟を決めて賃上げを」、「よそに負けないような賃金を提示しなければ誰も来ない」、ここ数年で下がった法人税5%分を全部、従業員に配分をと出席した経営者らに訴えた。
来賓祝辞で鷲尾英一郎衆院議員は北朝鮮問題、農業分野で外国人活用の特区が始まること、平成30年問題、一部だけが対象の事業承継に伴う納税猶予を100%に拡大などについて話し、「さまざまな分野で全力をもってサポートしたい」。
細田健一衆院議員は、国道116号燕吉田バイパスの早期建設、事業承継に伴う対策の与党の税制改革への搭載、工業用地との倉庫用地の確保などについて話し、「なんとしてでもこの燕、県央地区を元気に活性化するということでことしも全力で取り組んでまいりたい」と述べた。
桜井甚一県議、高倉栄県議の祝辞のあと、吉田商工会の美内信孝会長の音頭で乾杯。出席者は座る時間も惜しんであいさつを交わし、最後に分水商工会の田中公一会長の音頭で万歳三唱した。