三条市は11日午後8時55分、大雪災害対応マニュアルに沿って国定勇人市長を本部長とする特別警戒本部を設置し、特別警戒宣言を発令。除雪対応などへの協力と理解を求めた。同マニュアルは、中越大渋滞を引き起こした2016年1月の集中豪雪を教訓に作成されたもので、特別警戒宣言の発令は今回が初めてだった。
これまで、降雪後の対応などで「除雪対策本部」の設置はあったが、「三条市大雪災害対応マニュアル」に沿った対応を行うのは初めてだ。
16年1月の大雪では高速道路が閉鎖された。その影響で国道8号が大渋滞し、三条市内でも至る所で大渋滞が発生。車で職場までたどりつけずに歩いて通勤したり、小中学校も臨時休校したりの大混乱になった。
三条市では、この混乱を災害ともいうべき事態とし、その非常事態への対応のためのマニュアルを策定していた。
「特別警戒宣言」は、降り始めから12時間の降雪量が、平地で50センチに達し、その後も大雪警報級の降雪が見込まれるときに発令する。優先除雪路線に限定した除雪、地域などに対する生活道路などの除雪の要請、市道などで立ち往生している車両や放置車両の移動、交通渋滞緩和のため、不要不急の外出自粛の呼びかけ、企業への休業や始業時間変更など、通勤・帰宅の柔軟な対応の要請、小中学校、保育所の休校などの措置や呼びかけを行う。
今回は、大雪が継続して、今後もさらに降り続くと予想されることから、大雪に関する特別警戒宣言を発令。大雪は翌日の昼ころまで続く見込みで、不要不急の外出を控えるなど適切な行動をとるよう呼びかけた。
エリアメールでは、幹線道路の除雪を優先するため、そのほかの除雪ができないことがあり、市民への協力と理解も求めた。
また、異常降雪が続き、特別警戒宣言の措置をとっても早期に解消が不可能な社会的混乱が発生した場合には、「非常事態宣言」を発令するとしている。
午後8時55分に特別警戒本部会議を開催以後、担当課では泊まりで情報収集などを行ない対応にあたる。次の本部会議は、12日午前6時に開く。