積雪のため11日午後7時ころからJR信越線の東光寺-帯織駅間で立ち往生していた列車は12日午前10時26分、約15時間ぶりに運転を再開し、見附駅へ向かった。
列車は新潟発長岡行の4両編成の普通列車で、帯織駅から約1kmほど手前で停車。昨晩から乗客約430人が車内に閉じ込められた。
40歳男性1人が、脱水症状などで気持ちが悪いとして救急車で病院に運ばれた。午後11時半ころ、JR職員から119番通報があり、三条市消防本部の救急車が現場に向かった。列車が停まっていた周辺は田んぼで救急車が近くに行くことはできず、列車から約500mほどにある踏切付近に救急車が待機。小雪の降るなか隊員が歩いて列車まで行き、担架で男性を救急車に運んだ。
列車が停車した数メートル先にも踏切があったが、翌12日の時点では踏切に続く道路は雪に覆われていて、大人のひざ以上の積雪。列車から降りた人や報道関係者などが歩いたあとで道ができているだけだった。
除雪作業が完了した10時26分、列車はゆっくりと動き出した。踏切ではいったん停車して安全を確認し、見附駅方面に向かった。
また、この列車が停車した影響により、羽生田駅でも昨晩から乗客を乗せたまま停車していた列車があった。今朝になって代行バスを運行し、10時半過ぎに帯織駅に到着した。新津駅から同列車に乗り、車内で一夜を明かした栄地区の20代女性は、「ここまで時間がかかるとは思わなかった」、「早く家に帰って休みたい」と話した。列車内では、乾パンのようなパンとペットボトルの飲料水が配られたが、食べる気になれなかったと話していた。