ほぼ1日で79センチもの積雪を記録した三条市にある法華宗総本山本成寺で、12日までに大雪の影響で、高さ15メートル以上のマツの木などが折れたり、倒れて道をふさいだりする被害があった。
11日午後5時ころ、黒門側の参道のマツの木が根元から倒れて、参道をふさいだ。高さ10メートル以上ありそうな大木で、木の途中が参道をまたいで反対側の電線にひっかかっり、斜めになっていた。同寺では、危険防止のためにバリケードやパイロンを立てるなどの作業をしていたところ、倒れた木から5メートルほどの場所にある「三十番神堂」のマツの木が折れた。
午後7時ころ、雪の降るなかで作業をしていた住職によると、何か音がしたと思い、三十番神堂の方を見ると、暗闇の中で参道の木が揺れるのがわかった。次の瞬間、「メキメキメキ」という音とともに、石の鳥居を折れた木が直撃した。この木も高さは10メートルはあり、人に当たれば大けがとなる可能性もあり、「おっかなかったです」と話していた。
境内では、大きなマツ2本が、幹の中ほどからと、大きな枝の途中から折れていた。
さらに、山内寺院の「持經院」では、庭のマツの巨木が根こそぎ倒れた。こちらも高さは15メートルはありそうな巨木で、定かではないが樹齢は200年を超えているのではないかという。土の中から顔を出した根の部分は、直径2mほどで、幹回りは根本近くで170センチ以上はあり、おとなでも手が回らないほど太い。
本堂に並行するように倒れた木は、もう1本あるマツの木に寄りかかるようにして斜めになっていた。
このほかにも、山内寺院や本成寺の本堂裏手などでも倒れたり、折れたりしている木があるという。雪によってここまで大きな木が何本も倒れたりすることは、近年ないことだった。
また、今回、木が倒れたこなどとによって、けがをした人はいなかった。さらに、お堂など建物への被害もなかったことは不幸中の幸いとし、「仏様のお力を感じます」とも話していた。
倒木などの処理が終わるまで、バリケードなどを設置して、黒門側からの侵入ができないようにしている。