13日夕方、弥彦村弥彦、弥彦山(634m)の登山道で雪崩に巻き込まれて死亡した遭難者は、新潟市に住む60歳の女性とわかった。
亡くなったのは新潟市東区東中野山3、会社員本間真由美さん(60)。正午ころから登山仲間の男性とふたりで、いくつもある登山道のうち、最も一般的な弥彦神社わき表参道コースを登った。
弥彦山ロープウェイ山麓駅へ続く道を進み、途中から登山道へ入るルート。午後2時ころ頂上へ到着、下山している途中、茶屋の手前の1合目付近で雪崩に巻き込まれた。
男性は午後4時47分に119番通報したが、消防が到着したときにはすでに息がなく、病院へは搬送しなかった。付近には倒れた木もあり、死因などは捜査中。また、さらなる雪崩が発生のおそれがあって危険なため、見分は翌14日に行う。
弥彦山の登山道では児童が転落して死亡したことがあるが、雪崩による死亡事故で記録に残っているものはないと思われる。弥彦村では70センチ前後の積雪があったが、1合目とはいえさらに積雪があったはず。このところ厳しく冷え込み、凍結した雪の表面に新雪が積もり、表層雪崩も起きやすい状況だった。
雪崩を想定したものではないが、表参道コースの8合目付近で倒木があったため、弥彦村では昨年12月27日か28日に表参道コースの登り口に立ち入り禁止の立て看板を設置し、村と弥彦観光協会のホームページでも立ち入り禁止を告知していた。
しかし、立て看板を設置しても構わずに登山する愛好者は多く、現実的に物理的に登山を制限するのは不可能なため、看板にはそれでも登山する場合は自己責任で登るよう記している。
実際に立て看板設置後も登山者があり、倒木も登山には大した障害にはならないという情報も流れていたようだ。