燕市国上、道の駅国上のふれあいパーク久賀美(くがみ)で14日、小正月恒例の久賀美塞の神(さいのかみ)が行われた。この時期としては珍しい青空ものぞく穏やかな陽気に恵まれ、参加者も例年に2、3割増しの約600人と多かった。
地元の長辰地区で一度は途絶えた塞の神が約30年前に復活。長辰地区と合同の今の形の塞の神となってことしえ13回目となった。駐車場の広場にタケを骨組みにした高さ約5メートルの塞の神を設置した。
奉納された事業所72本、個人4本のろうそくに火をともし、来賓の鈴木力燕市長があいさつし、国上寺の山田光哲住職が祈とう。ことしは新たな趣向で参加した子どもたちも参加して火を着けた稲わらを使って塞の神に点火した。
風もほとんどなく、煙は勢い良く真っすぐに天空に伸び、「見事らね」と参拝者は煙を見上げた。炎が塞の神を包んで崩したあと、参拝者は買い求めたするめを塞の神の火で焼いた。
タケが大きな音を立てて破裂し、想像以上の火の熱に「あっちぇー!」と顔を赤くしながらタケの先につるしたするめを手を伸ばして塞の神の火であぶった。塞の神には吹雪がつきもののイメージが強く、めったにない穏やかな塞の神にことしに対する期待感を強くる人が多かった。