JR東日本・信越線の三条市の帯織-東光寺駅間で、乗客約430人が乗った列車が11日夜から15時間余りにわたって立ち往生した。この冬、最強の寒波の影響として全国ニュースのトップになるほど大きく報道された。
その乗客のひとりだった長岡市に住む上野秀樹さんは、三条市内の会社に勤務しており、帰宅のため東三条駅から乗車して立ち往生した列車に乗り合わせた。その一部始終の報告をFacebookに投稿した。その投稿を上野さんの許可を得て以下に掲載する。
上野秀樹さんの投稿
今回の件は各報道機関もほぼトップニュースで報道していますが、今回の件の自分なりの目線から報告したいと思います。
この日は三条地区、新潟方面はかなりの豪雪でした。JRもダイヤが大幅に乱れ東三条発15:54発長岡行きが実際に東三条駅を出発したのは、18:30過ぎ。ようやく動き出した電車に今まで足止め喰ってた学生はもちろん仕事帰りの社会人達が重なり満員状態で出発。
この電車が東三条駅に入線した時点でかなり雪を引きずって来てて、正直、「こんなに雪抱えてても今の電車って走れるんだ」ってびっくりしました。隣の三条駅までは順調。次の東光寺駅までは徐行したり停車したりで東光寺から帯織に向かう途中の踏切で停車してから動かなくなりました。そこから立ち往生が始まるのですが、最初の車内アナウンスでは、雪を巻き込んでしまったので運転手が除雪作業をしていて、10分くらいで終わるので少々お待ち下さいとの事でした。
それから、段々状況が変わって行き、これはそう簡単には動かないなって感じて来たのは20:30頃でしょうか。
その時点では、長岡駅接続の最終バスには乗れないなって覚悟は決めましたがまさか12時間以上も閉じ込められる事になるとは…
《JRの対応について》
★東三条に着いた時点でかなりの雪を引きずって来てましたが、そもそもあの積雪量で運行は可能だったのか?
★でも乗客の立場からは、この雪でもよく走り始めてくれた?と嬉しい思いも…
★なんと言っても今回一番マズかったのは除雪車の遅さ。立ち往生したのが19時過ぎ。最初運転手一人で雪かき。それからどっからか職員2人くらい追加して雪かき。やっぱり手作業ではダメだとあきらめ、除雪車を手配始めたのが0時頃から?車内アナウンスで「今、除雪車の手配をしております。1時頃には長岡を出発し現場に到着は長岡出発してから1時間以上かかるとの見込みです」と夜中0時頃に気が遠くなりそうなアナウンス。でも2時半頃には到着するのだろうと思いきや…
でも朝4時頃に入って来たアナウンスは、「除雪車は只今押切駅を通過した模様です」との信じられないアナウンスが。車内もどよめき…これではあとどれくらいかかるのか…
★水は夜中2時過ぎ、非常食は4時過ぎにやっと配給…これに関しては、約430食を用意しなければいけないので仕方ないのか…
★車掌さんは新人さん?バタバタしながら頑張っていましたが、途中での車内アナウンスは今にも泣きそうになってました…(^^;
でも一生懸命やってたのは伝わってましたし、お詫びの言葉もアナウンスのたびに言っていたので責める気持ちはありません。
★素人考えですが、バック走行して、三条駅あたりまで戻る事は出来なかったのか…
《車内について》
★かなり混雑状態で立ち客が多かった。座っている一部の乗客は席の譲り合いもしてくれましたが、ずうっと座りっぱなしのお客もいました。健常者で若い男でゲームしながら我関せずみたいなのがいたのが頭に来ましたが…
★トイレがあると言っても1号車に一ヶ所。トイレ待ちの行列で入るのも30分〜1時間待ち。しかも途中で詰まり始めて流れなくなったみたいです。
★夜中1時過ぎくらいだったでしょうか、車掌さんが段ボールを配り始めて、床に敷き座る事ができた。
★スマホのバッテリー切れになる人多数いました。自分はモバイルバッテリー持っていたので翌日まで持ちました。
こんな感じでした。幸い自分は体調良かったから良かったですが。
まぁ、でも終わってみれば貴重な体験だったのかなって。いつか、この体験が生きる時があるかも知れないし…