排雪の雪山をかまくらにリノベーション? (2018.116)

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せっかく苦労して雪かきしたんだからほかに役立つ方法ないかと三条市興野2、化粧品店「リラ」は、ことしも店の前に雪かきして積み上げた雪山に穴を掘ってかまらくにリノベーションし、来店客の心を和ませている。

化粧品店「リラ」の前にできた除雪の雪山から作ったかまくらと店主の栄森さん
化粧品店「リラ」の前にできた除雪の雪山から作ったかまくらと店主の栄森さん

11日に各地が記録的な大雪に見舞われたが、その翌日の朝、店の前を雪かきして作った。高さ1.5メートル近い雪山ができ、道路とは逆の店の方向からくり抜いてくり抜いて作った。

「リラ」を経営するのは三条市出身で新潟市秋葉区の旧小須戸町に住む栄森和子さん(49)。大学生の息子が店の近くでアルバイトしている。11日の夜は積もった雪で道路交通はまひ状態になった。栄森さんは早々に帰宅をあきらめ、アルバイトを終わった息子とふたりで店に泊まった。

11日の大雪で近くのラーメン店の駐車場を借りたのでその除雪も手伝い、かまくらを作ろうとその雪ももらってきて12日朝、かまくらを作った。母が除雪している音に気づいて目覚めた息子は「お母さんのことだらかまくらを作ってると思った」とお見通しだった。

道路側から見るとただの除雪してできた雪山
道路側から見るとただの除雪してできた雪山

東三条商店街から29年前に今の通称「第一産業道路」沿いの貸しビルに移転した。かまくらを作るようになったのは20年ほど前からで、歴史は長い。息子を喜ばせようと始めたようだが、今となっては栄森さん自身も始まりははっきり覚えていない。

これまでは道路に面してかまくらの穴を開けていたが、かまくらに入った子どもが道路に飛び出しても危険なので、今回は店側に開けた。道路側からはただの雪山だが、店に入るときにかまくらに気づくという趣向だ。同じビルに塾や音楽教室がある。三条市の冬はいつもかまくらが作れるほどの雪があるわけでなく、かまくらを作ると子どもたちが喜んでくれるという。

店の客もかまくらに入って気分を楽しんでみたり、かまくらをバックにポーズをとってインスタ映えをねらって自撮りしたり。「黙々と雪かきするのがいやなので。除雪と思うと体が痛くなるだけ。除雪のあとも楽しめるのがいいんです」とことしの出来栄えも大満足だ。


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