燕署(藍澤洋一署長)は18日、燕市内の高齢者世帯に配布した「特殊詐欺被害防止カレンダー」のデザインを担当した新潟デザイン専門学校の学生2人に感謝状を贈った。
午前10時半に燕署で贈呈式を行い、学校法人新潟総合学院新潟デザイン専門学校デザインマスター科の西脇遼子さん(21)=長岡市出身=と三富沙也加さん(21)=村上市出身=の2人に、藍澤署長が感謝状を読み上げて手渡した。
「特殊詐欺被害防止カレンダー」は、2年前から燕署と燕地区職場警察連絡協議会(山崎悦次会長)と共同で製作している。特殊詐欺被害防止を呼びかける内容をカレンダーにすることで、ポスターなどとは違い、1年間、活用しながら目を向けてもらおうというもの。これまでデザインは業者に任せていたが、今回初めて学校法人新潟デザイン専門学校に依頼した。
同校では学生が数人ずつ5つのチームをつくり、それぞれがデザイン案を提出した。昨年11月に燕署員と職警連役員で審査し、投票で決めたデザインでカレンダーを860部、製作。燕市や燕市社会福祉協議会、燕市地域包括支援センターなどを通じて、高齢者世帯へ配布している。
カレンダーは、下の3分の1ていどが1年分のカレンダーで、その上は特殊詐欺防止広報のスペース。「その電話、サギかもしれません!」、特殊詐欺チェックリスト、燕署の電話番号などが大きな文字と簡潔な文章で示されており、受話器を手にしたグレーヘアの女性が、犯人と会話をしている様子のイラストとあわせて、被害防止のために気を付ける
ポイントが一目瞭然のわかりやすいデザインだ。
パステルカラーも使って、一般的な注意喚起のどぎついイメージとは少し違った優しい雰囲気で、室内に張っても圧迫感は感じにくい仕上がりだ。
三富さんがイラストなどを製作し、西脇さんがカレンダー部分のテンプレートなどを担当した。それぞれが、高齢者に向けたポスターということを意識し、文字の大きさやイラストのわかりやすさに注意した。
感謝状を受けた三富さんは、「こんな立派な感謝状をいただけるとは思っていませんでした。ポスターとあわせておじいちゃんとおばあちゃんに見せたいです」、西脇さんは「お年寄りをはじめ燕のたくさんの方々のお役に立てると思うと光栄です。貢献できるという経験が学生のうちにできてうれしい」と話した。