三条市は29日、先週の寒波の影響で水道管が破裂、漏水が多発したことによって水道の使用量が、12年ぶりに夏場よりも多い平常時の4割増しとなり、この状態が続くと供給が間に合わなくなる可能性もあるとして、節水を呼びかけた。
三条市の水道の使用量は、前日28日が5万2,084トンで、昨年同日の約3万7,000トンの140%にのぼった。夏場のピーク時よりもはるかに多く、ここ数年では経験したことがないという。
5万2,000トンを超えたのは、三条市合併の翌年の2006年1月11日に52,366トンを記録して以来12年ぶり。06年は厳しい寒波が襲来して1月10日に気温-12.5度を観測している。
三条市の大崎浄水場は29日、一定の水圧を確保できるように供給量を増やして対応しているが、夕方になっても使用量に大きな変化はない。午前中にも防災行政無線で節水の協力と水道管の漏水の確認を呼びかけた。
先週から水道管の凍結や破裂が相次いでおり、28日からの暖気になり破損した水道管の氷が解けて漏水が多発している。修理業者も対応に追われており、このまま漏水が続くと、浄水場の供給量が間に合わなくなる可能性もある。
漏水の確認は、家の周りを見るなどして、水の音が聞こえないかなど確認する。また、地下や壁の中など、ふだん気づかないところで漏水している場合があるので、宅内の蛇口をすべて閉めて水道メーターが回っていないかを確認するようにとしている。
水道管が破裂してしまった場合は、メーターボックスの中にある止水栓を閉めて、三条市指定給水装置工事事業者に修理を依頼するようにとしている。
また、燕市でも水道の使用量が増えており、市内3つの浄水場の28日の配水量は、道金浄水場(燕地区)2万,8394トン、吉田浄水場1万4,574トン、分水浄水場7,561トンで、道金浄水場は施設能力の50%ほどだが、吉田浄水場と分水浄水場は施設能力の80%ほどに達している。1日の配水量では今年度では最大の記録的な配水量で、ふだんの約1.6倍の配水量になっている。
市ではホームページに水道管の水道管の漏水チェック、凍結防止、破裂した場合の対応などに関する情報を掲載した。漏水が発生した場合は燕市指定給水装置工事事業者に修理を依頼するよう呼びかけているが、あまりにも多い修理依頼で順番待ちになっており、業者によっては1週間から10日も待たなければならないこともあると言う。
市水道局では気温が上がったために破裂した水道管の氷が解けて一気に漏水が発生したと見ており、配水量は今がピークでこれからは減ると予想している。