インターネットショッピングモール「楽天市場」を運営する楽天株式会社(三木谷浩史代表取締役会長兼社長・本社:東京都世田谷区)が1月20日に開いた「楽天IT学校甲子園2017」の本選で優勝した新潟県立三条商業高校(遠間春彦校長・三条市田島2)で2月1日、最後の「楽天IT学校」の授業が行われた。
楽天はCSR活動として2008年から全国の高校で高校生向けECビジネス実践授業「楽天IT学校」を行い、参加校が1年間の成果を披露する「楽天IT学校甲子園」を開いている。授業は楽天社員とパートナー企業のスタッフが担当。実際に楽天で販売ページを制作、販売し、販売ページの改善、売上の検証と改善策の検討、ショップ・ホテルのケーススタディーを行い、楽天IT学校甲子園で各校の生徒が授業で学んだことをプレゼンテーションする。
ことしの楽天IT学校甲子園は、楽天市場と楽天トラベルの2部門あり、全国の55校の324チーム、1,577人が参加し、楽天IT学校甲子園には予選を勝ち抜いた6チームが参加した。
三条商高は初めての参加で、総合ビジネス科の3年生35人のクラスが楽天IT学校に参加。地元パートナー企業として楽天ランキング1位を獲得したこともある株式会社シバデン(三ツ谷大社長・燕市中央通3)と連携した。昨年6月から生徒は7チームに分かれてチームごとにシバデンの製品のなかから販売したい製品を選んで楽天の販売ページを作成し、実際に販売した。
校内で審査して7チームのなかからサイクロン式ハンディクリーナーを選んだ「チームハピネス」を代表に決め、楽天IT学校甲子園に出場し、楽天市場部門で見事、優勝を飾った。楽天IT学校甲子園には昨年の優勝校やパートナー企業には大企業も参加。三条商高の楽天IT学校を担当した楽天の長谷川まどかさんも昨春の異動で初めての楽天IT学校担当で、不利と思われる条件のなかでの優勝の価値は大きい。
チームハピネスのメンバーは順に感想を話した。土屋七海さん(18)は「審査員の方々に新潟はすごかったよって言われて、今まで頑張ってきてよかった」、金子菜月さん(17)は「今までに経験したことがない機会に参加してみんなで協力し合っていい結果を残せた」、山口達輝さん(18)は「ほかの高校も本当にすごい発表でいろいろ参考になったし、みんなと力を合わせて優勝できてうれしかった」、鈴木菜瑠さん(18)は「何百人もの人の前でプレゼンをしてとても緊張しましたが優勝できたし、ほかのチームの発表を見て斬新なアイデアやいろんな工夫があってとても勉強になった」、高野仁千和さん(17)は「練習のときにうまくいかないこともあったけど、いろんな人が一緒にパネルを作ってくれたり、最後まで残って一緒に練習をしてくれる人たちがいたおかげで優勝できた」とそれぞれ話した。
楽天の長谷川さんは生徒一人ひとりに楽天IT学校終了証書を授与し、チームハピネスにはあらためて優勝の賞状を手渡した。長谷川さんは新潟市江南区出身で入社4年目。「わたし自身、地元が新潟なので、新潟の学校が優勝できてうれしく思う。教えた生徒たちが将来、少しでもインターネットの仕事で授業で学んだことを役立てて活用してくれたらとてもうれしい」と期待した。
遠間校長は「これもひとえに地域の皆さんのおかげと思っている。これから3年生は卒業するが、地域のためにいっそう役立てるよう頑張っていくと思うので、これからも応援を」と願った。