記録的な大雪に見舞われた燕市は、積雪で悪化した道路事情を一気に改善しようと10日、暖気をねらって圧雪はぎと拡幅を中心とした全市一斉除雪を行った。
連日の除雪作業で雪は路肩に積み上げられ、道幅をどんどん狭くしている。除雪が間に合わず道路に積もった雪は車に踏み固められて圧雪になり、そこを車が走って削るとでこぼになり、穴にタイヤがはまって立ち往生する原因になった。
渋滞が最も深刻になった7日は、燕三条駅周辺の渋滞が解消したのが明け方午前3時ころで、記録的どころではく災害レベルの渋滞を生んだ。通常の除雪を続けているだけでは障害を改善するどころからさらに悪化させるおそれがあり、10日は暖気が入って気温が上がる予報だったことから、この陽気をねらって圧雪はぎと拡幅に市内全域でいっせいに取り組んだ。
午前9時に全市で除雪作業がスタートすると、どんどん障害は解消していった。燕市燕地区の穀町、宮町、仲町、秋葉町と続く各商店街でも通行止めにして除雪作業が行われた。当初は中央通りとの交差点から燕市の延長にある国道289号との交差点まで700メートルを通行止めにしたあと、穀町商店街を除く鮮魚仕出し吉田屋からの500メートルに短くしてさらに除雪作業を続けた。
商店街でいちばん問題になったのが駐車場の確保。商店街は一方通行で道路左側に駐車可能になっている。除雪した雪はその駐車場のスペースに積み上げられてまったく駐車できなくなり、これでは商店街も商売あがったり。商店街には消雪パイプが敷設してあるので除雪計画路線ではなく、通常の除雪作業では除雪車が入らない。今回は非常事態ということで除雪作業を行った。
除雪車2台を投入し、連携しながら除雪を作業を進めるとともに、除雪した雪をダンプカーに積んで搬出し、自社の雪捨て場へ運んだ排雪。通行止めで仕事にならないからと商店主らも総出で融雪作業に汗を流した。商店
商店主らは「こんな雪は見たことがない」と、今もどこか夢を見ているよな雪に埋もれた商店街の姿が信じられないようだった。この日はごみの日だったが、ごみ収集車が来られなかったようで、雪山の上にごみ袋。戸隠神社では境内のマツの木が根元から倒れ、喫茶ロンドンは下屋の雪を下ろした。がん木の雪を落とす家もあった。