学業に全力を尽くしたうえで地域の文化にふれながら神頼みもと13日、学習塾の立心ゼミナールつばめ吉田校(小出綾香校舎長・燕市吉田日之出町)は燕名産の天神講菓子を食べて合格祈願を行った。
「天神」とも呼ばれる学問の神さま、菅原道真の命日の2月25日に学業成就などを願う行事「天神講」が各地で行われている。燕市内の菓子店では全国的にも珍しく道真や縁起物をかたどった和菓子が作られており、床の間に菅原道真の掛け軸を下げて天神講菓子を供え、食べて祈願する。つばめ吉田校は、その風習にならって初めて合格祈願を行った。
つばめ吉田校は、東三条本校、三条高校前高等部に続いて昨年3月に開校した立心ゼミナールの3校目。同校に通う生徒のうち今春、受験を迎えた中学3年生8人と高校3年生4人を対象に行った。
燕市宮町、戸隠神社の渡辺大蔵禰宜(ねぎ)が神事を行い、教室に祭壇を設けて、溶かした砂糖を型に入れて固めた道真像の金花糖とお守りを供えた。祝詞を奏上して祈とうし、生徒も一人ひとり順番に玉ぐしもささげた。
神事のあとは、食べやすい道真をかたどった生菓子を食べた。地元では頭から食べると頭が良くなると言われ、みんなでそろって頭からぱくり。神事に接する機会のない生徒は神妙な表情で、小出校舎長は「みんな緊張していていつもの元気がありませんでしたが、気が引き締まって良かったと思う」と言い、燕地区に住む中学3年生の女子3人は2人が天神講の風習を知っていて、「ちょっと自信になった」と道真のご利益に期待していた。