新潟市西蒲区・岩室温泉街の宿や店に飾ったひな人形を見て回る「岩室温泉ひな巡り」が23日(金)から3月4日(日)まで行われる。昨年より3カ所多い24カ所にひな人形が展示され、初めてスタンプラリーや土産用のひなギフトも企画して盛り上げる。
16日はメーン会場の能面アトリエ「無匠庵(ぶしょうあん)」で説明会と試食会が開かれ、関係者ら20人余りが参加した。岩室地域コミュニティ協議会(真島彰夫会長)が主催する取り組みで、ことしで4年目。かつて芸妓(げいぎ)の置屋だった風情ある「無匠庵」にさまざまひな人形を展示することから始まり、昨年は「岩室温泉ひな巡り」として岩室温泉の旅館や施設での展示と飲食店が特別メニューを用意する「ひなランチ」も行った。
昨年は3,000人を超す集客があり、好評だったことから、ことしはさらに内容を拡充した。文字通り温泉街を歩いて巡ってもらおうと、スタンプラリーを企画。「持ち帰りできるひなめぐり」のコンセプトで菓子店と酒蔵3店舗が「ひなギフト」を用意した。ひなギフトは角屋悦堂「ひいな遊び」(税込み1,150円)、宝山酒造「宝山甘酒雛模様セット」(1,270円)、小冨士屋「ひな日和」(960円)。ひなランチは6店舗が7種類のランチを用意する。
「無匠庵」は土人形、つるしびな、木目込み人形、ひな人形の原型といわる這子(ほうこ)など数多く展示されている。1階の床の間には、江戸時代中期以降の享保年間に流行した約40体の人形で構成する「享保雛」と「絵紙(えがみ)」と呼ばれる浮世絵を張り交ぜの軸を展示する。皇室の儀式が行われる正殿「紫宸殿(ししんでん)」を模したとされるひな飾りもあり、浦島太郎など物語の一場面を再現したと思われる人形も組み込まれているのが興味深い。
ほかにも、まちあるきイベント、伝統芸能披露、お抹茶のおもてなし、手作りバッグ展示会、おもてなしテント出店がある。まちあるきイベントは28日に行い、角巻きやとんびの昔衣装で温泉街を雛めぐりする。伝統芸能披露は3月3日に岩室づくし、4日に岩室芸妓の舞をいずれも午後2時から新潟市岩室観光施設「いわむろや」で行う。
お抹茶のおもてなしは、23、24日、28日、3月2、3日のいずれも午前10時から午後2時まで「わたや」ロビーで抹茶を菓子付き200円でふるまう。手作りバッグ展示会は期間中の午前10時から午後4時まで「松屋」で開き、27、28日、3月1日は午前10時から午後2時まで参加費2,500円の松屋ランチ付き小物づくり体験会を開く。おもてなしテント出店は土、日曜限定で午前11時から午後2時半まで公会堂前で行い、ひなカレーやローストビーフを販売する。
コミュ協事務局の竹内みよ子さん(68)は、1年目から好評だったことを喜び、「地域のきずなや連携ができ、地域おこしにつながり、地域の元気にもつながる」といった効果も実感。「マンネリ化しないように少しでも新しい楽しみをつくり、魅力を発信していかないと。去年、来たからいいやではなく、ことしも来てほしい」と来場を待っている。問い合わせは岩室温泉観光協会(0256-82-5715)へ。
ひなランチのメニューは次の通り。料金は税込み。