三条市名誉市民の写真家渡辺義雄さん(1907-2000)の生誕110周年記念展が24日から28日まで5日間、三条東公民館で開かれており、建築写真家として国内の写真界の頂点に立った渡辺さんの作品を一堂に展示している。
初日24日は午前10時から開場式を行った。約70人が出席し、国定勇人市長はあいさつで、1953年の伊勢神宮の式年遷宮で渡辺さんが唯一、撮影を認められたことなど実績にふれ、「その世界観をこの写真展のなかで再び共有できれば大変ありがたい」、「これから三条の名誉市民の方々の功績を次の世代にしっかりとバトンを渡していくことも責務」と話し、渡辺さんの長女の中島ちえ子さん(68)、日本写真家協会の松本徳彦副会長、武石栄二市議会議長と4人でテープカットを行って開場した。
渡辺さんが亡くなった2000年に三条市で開かれた追悼写真展後、三条市は展示した写真70点の寄贈を受けた。そのうち会場のスペースの都合で1点を除く69点を2つの多目的ホールを使って展示。渡辺さんの代表作である1953年と73年に撮影した式年遷宮に伴う伊勢神宮をはじめ、皇居、迎賓館、著名な寺、モスクワ、イタリアで撮影した写真が並ぶ。
写真誌『アサヒカメラ』の企画で1977年に撮影した三条のスナップともに故郷三条を撮影したスナップ写真や三条市で撮影したスナップ写真「わたしの三条」や渡辺さん愛機なども展示し、初日から地元美術関係者や県内の著名な写真家でにぎわった。
初日は開場式のあとフリーアナウンサーの松井弘恵さんを司会に中島さんと松本副会長によるトークショーを行った。毎日午前10時から午後6時まで開場、最終28日は午後5時まで。入場無料。