3日から4月8日まで長岡市栃尾美術館で「館所蔵品展〜春の展示〜ふるさとゆかりの作家たち」が開かれており、長岡市栃尾地区の出身や栃尾地区にゆかりの作家14人の作人合わせて46点が展示されている。
長岡市栃尾美術館は年に2、3回、館所蔵品展を開き、館所蔵の作品を入れ替えて展示している。今回は旧栃尾市出身の洋画家、富川潤一さん(1907-95)、同じく光風会の洋画家で県美術家連盟の理事長に就く中野雅友さん、戦前はグラフィックデザイナーで戦後は童画作家として活躍した風間四郎さん(1902--92)書檀院の書家、江川蒼竹さん(1917-2008)などの作品が並ぶ。
そのなかでもユニークなのは、樹皮や枯れ葉を使ったはり絵「美里絵」の創始者で旧栃尾市生まれの多田清虹(せいこう)さんが寄贈した3点の作品。まったく彩色せずに自然の中を歩いて素材を探して制作する。
1993年に国際美術大賞で1988年にフランス展、1993年にイギリス展、96年デンマーク展に出展され、海外でも評価を受けている。初日3日は多田さん本人が会場を訪れ、「管理がよく、こうやってきちんと保管してもらえるのはありがたい」と話していた。
また無料で鑑賞できる1階ギャラリーでは、3日から25日まで10年以上前に発足し、月に一度は同美術に集う陶芸サークル「栃陶会」の作品展が開かれており、フクロウやアルパカの置き物から茶わんや皿など約200点の作品が並んでいる。
館所蔵品展は午前9時から午後5時まで開かれ、月曜は休館日。観覧料は一般20円、大高生150円、中小生100円で、20人以上の団体はそれぞれ50円引き。詳しくは同美術館(電話:0258-53-6300)へ。