燕市道金、不動大社(竹之内ミツイ宮司)で4日午前、開運祭が行われ、熊手の授与と月遅れの節分の豆まきが行われ、約100人の参拝者でにぎわった。
開運祭は、2月の初午(はつうま)祭、5月の春季大祭、11月の秋季大祭とともに不動大社の1年の4大行事のひとつ。毎年3月の第1日曜に行い、参拝者の名前や願いを書いた熊手を供えて祈とうし、授与することから「熊手祭」とも呼ばれる。
あわせて月遅れの節分の豆まきも行うのが特徴。1970年(昭和45)11月に新発田市の菅谷不動尊の分霊を受けてまつっているが、菅谷不動尊をまつる菅谷寺での節分会は有名。不動大社からもその節分会に参拝する人があるため、不動大社では月遅れで開運祭とあわせて行っている。
この日は好天に恵まれで出掛けた人が多かったのか、例年は堂内が座る場所もないほどのにぎわいなのと比べると余裕があった。それでも最後の豆まきの時間が近づくにつれて子どもたちが増えた。
豆まきのかけ声は、不動大社には鬼がいないということで「福は内」だけ。最初は昔ながらのますに入れたいったダイズをまいたあと、落花生や菓子をまいた。参拝が少なかった分、参拝者にはとっては大漁で、500グラム以上も豆を獲得する人も多く、大にぎわいだった。
参拝した60歳代後半の女性は、10年以上前に夫が大病を患ってから不動大社を参拝するようになった。「主人と向き合えるようになり、自分の気持ちを落ち着かせることができた」。「何か考えがまとまらなくなるとここに来ます」と話していた。