燕市成人式が18日、燕三条地場産業振興センターで行われた。1997年4月2日からの1年間に生まれた対象者801人のうち、80.1%に当たる642人が出席。鮮やかな晴れ着も映える絶好の青空に恵まれた一方、近年になく騒がしい成人式でもあった。
鈴木力市長は式辞で、テレビドラマ「民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?」が、民衆の敵とは一人ひとりの無関心である説いたことを紹介。人口減少社会の進展、グローバル化、人工知能AIの発達、環境問題の深刻化などが待ち受けるが、未来を主体的に切り開き、高い目標をもってチャレンジするよう求めた。
平昌五輪カーリング女子で銅メダルを獲得した日本代表LS北見のメンバーが、ふるさと北見市常呂町には何もない、夢はかなわないと思っていたのが、常呂町がなければ夢はかなわなかったと思うように変わったことも紹介し、「燕市は何もないどころか金属洋食器をはじめ全国に誇れる宝物がたくさんあり」、「地域資源をさらに磨き上げ、どんどん情報発信していくとともにさらなる新しい魅力をもっともっとつくっていけるまち」と胸を張った。
「若い人の力をまちづくりに生かす取り組み」を進めており、「君たちがそれぞれ自分の夢や希望に向かって歩んでいくとともにこれからの燕市、さらには日本の未来を切り開く推進役としてそれぞれの分野で活躍してくれることを心から期待しています」と述べた。
新成人の二十歳の誓いで、吉田中出身で大学教育学部で教師を目指す頓所嘉樹さんは「支え励ましてくれた人に感謝」し、成人を機に「支えられる側の人間から支える側の人間に変わる」。同じく吉田中出身の鈴木日和子さんは、まだ将来に明確なビジョンはないが、ひとつだけ決めているのは「この燕に貢献するということ」で、「好きだと思える人たちがいるこのまちをよりよいものにしたいと思う。自身の選び取れる選択肢をひとつでも増やせるよう多く経験を積んでいきたい」と述べた。
式典では会場に酒を持ち込んだ新成人もあり、あまりの騒がしさにあいさつする人はいちだんと声を張り上げ、まゆをひそめる来賓もいた。式典のあとはアトラクションの抽選会を行った。新成人は久しぶりの再会を喜び、夜の飲み会を打ち合わせていた。
鈴木市長は公式ブログに式辞の全文を投稿した。その投稿へのリンクは次の通り。