燕三条プライドプロジェクト実行委員会(渡辺康弘実行委員長)は11日、燕市吉田地区のキュウリ「もとまちきゅうり」を生産する畑で「燕三条『畑の朝カフェ』」を開き、市内外からの参加者が、収穫体験やビニールハウス内で味わうキュウリ料理など、日常にない朝の時間を楽しんだ。
「もとまちきゅうり」は、燕市(旧吉田町)の「本町そ菜出荷組合」が生産するブランドキュウリ。会場は、同組合メンバーの燕市吉田本町、ひうら農場=樋浦幸彦さん経営=で、「春を知らせるキュウリ」ともいわれる県内最速の出荷が始まったばかりの「もとまちきゅうり」の畑。
燕三条地域や新潟、長岡から友人、夫婦、子ども連れの家族など26人が参加。農場主の樋浦さんをはじめ同組合のメンバーから「もとまちきゅうり」の歴史やふだんの作業についてなどを聞きながら、収穫とキュウリを入れて出荷するダンボール箱の組立、キュウリをメーンにした軽食を体験した。
「もとまちきゅうり」の収穫は、県内では1番早い3月にスタートして11月まで休みなく続く。1日に2回、朝5時と午後3時ころに収穫し、多い時には同組合全体で1日に600から700ケース約3万本を出荷するという。樋浦さんは、「キュウリ、キュウリで毎日キュウリのことばかり」と作業などを紹介し、「キュウリの町の吉田にしたい」と思いも話した。
収穫体験は、雪の残る弥彦山を目の前にしたビニールハウス。長さ60m、幅18mのハウスの中は、キュウリの葉が緑色カーテンのように連なり、ところどころに咲く黄色の花の元に大小のキュウリがなる。参加者は、長さ20センチほどに成長したキュウリを探して、もぎ取った。さらに、キュウリの端と端では味が違うことなども聞きながら、もぎ立てのキュウリを味わった。
朝カフェスタイルのテーブルとイス、テーブルウェアなど燕三条製品でセッティングされた食事は、キュウリのサンドイッチやキュウリのポタージュなどを地元吉田地区のレストラン「BISTRO NAOMI」などがアフタヌーンティースタイルで提供した。
参加した人たちは、「ハウスの中の暖かさやキュウリのいぼいぼ、花の香りなど、実際に体験しないとわからないことがたくさんでした」、「この時期にキュウリをおいしく食べられたことが驚きでした」など、五感で燕三条ならではの朝を楽しんでいた。
2012年に春に始まった「燕三条『畑の朝カフェ』」は、7年目。ことしは2月の三条市岩淵、「内山農園」から始まり、今回のひうら農場も含めて10月まで7会場での開催を計画している。次回は、5月下旬ころに燕市井土巻、「ハーヴェスト」で開催する。