燕市は30日午後4時半から退職者の辞令交付式を行った。退職者は定年退職20人、再任用の任期切れ3人、途中退職6人、国や県へ戻る4人の計33人に辞令を交付した。
入場する退職職員を後輩職員が拍手で迎え、鈴木力市長から一人ひとりの辞令を手渡した。鈴木市長は先の大関小学校の卒業式で、校長が卒業生に卒業証書を渡して握手をしたのが「すごくいいなと思ったので、きょうそれをやらせてもらいます」と最後の上司命令。辞令書を手渡してがっちり握手すると、これまでの堅い雰囲気よりぐっと場が和み、ねらい通りだった。
鈴木市長は「住民を代表して感謝する。どうもありがとうございました」と頭を下げ、職員を支えた家族にも感謝する一方、「われわれをいろんな意味で支え、励ましてくれれば」とこれからにも期待した。
燕市に住む人には「地域の方に戻られて、今、自治会長とか民生委員とか、非常に不足している。それになってくれとは言わないが、なんらかの形で市政にわれわれの仕事を支えていただければ」と、「活動人口として頑張っていただきたい」と願った。
燕市在住でない人には「燕市の応援人口としていろいろな形でわれわれを応援していただければなと。ふるさと納税していただければいちばんありがたいと思っている」と笑わせた。
鈴木市長の積極的な取り組みにふれ、「なかでも特筆すべきは」と、鈴木市長が塾長を務める職員研修の場、市役所長善館をあげた。鈴木市長はどんなに忙しくてもきちんと準備して夜、市役所長善館の教鞭(きょうべん)をとり、鈴木市長はいつ寝ているのかが「燕市の七不思議のひとつ」と紹介。市役所長善館の卒業生は60人に達した。
新しい人材と今までの職員が一緒に仕事をすることで新しい風が吹き、職員は成長を遂げ、「職員の皆さん、どうぞ自信をもって仕事に邁進(まいしん)してください。どんどん時代が変わり、めまぐるしく環境が変わりますが、日本一輝くまち燕市の実現を目指してひとりがみんなのために、みんながひとりのためにチームワークで力を合わせて真摯(しんし)に仕事に向き合い、精一杯、取り組んでいただければ必ず燕市の未来は開けてくるものと信じております」。
最後に「職員の皆さん、どうか体にお気をつけいただき、悩んだり、困ったりしている職員がいたら、お互いさまです。みんなで支え、力を発揮できる環境をつくっていただきたい」とし、「大変お世話になりました。ありがとうございました」と締めくくった。
部下から退職者へ花束の贈呈もあり、退場する職員を拍手で送った。さらに職員通用口を出る職員を待ち構えて再び見送り、女性職員は記念写真を撮るなどしてにぎやかだった。