任期満了に伴う燕市長選が1日告示され、立候補を表明していた新人の行政書士の後藤浩昌氏(57)が1日朝になって立候補のとりやめを発表した。
後藤氏は燕市選挙管理委員会や報道機関へ立候補をとりやめる文書をファクシミリで送信した。それによると、3月29日に報道関係者から合同の取材を受け、燕市での行政策を表明したが、その行政策に対する賛同の声も自身の立候補に対する支援の申し出もまったくなかったため、「私が立候補しても当選することはないと判断」し、立候補を取りやめることにしたと説明している。
燕市選挙管理委員会では、午前8時半から市役所で立候補届出の受け付けを行った。3期目を目指す現職の鈴木力氏(57)の陣営の2人が受け付けを待つなか、午前8時21分、燕市選管が後藤氏から立候補とりやめのファクシミリが届いたことを明らかにした。ファクシミリの送信時刻は、午前8時5分。その後、定刻とともに鈴木陣営は立候補の受け付けを行った。
今回の燕市長選は、鈴木氏と後藤氏の現職、新人の一騎打ちと見られていたが、このまま鈴木氏以外に立候補者がなければ鈴木氏の無投票当選となる。鈴木氏はこれまで2期とも無投票当選しており、選挙戦の洗礼を受けることで正統性を高めたいと考えていただけに鈴木氏にとっても残念な知らせだ。