三三条市本町2、「スナックマンマ」を経営する五十嵐敏江さん(73)は3日、ことしも来店客が現金をつけたまゆ玉の善意など11万円余りを中心市街地活性化のために使ってほしいと三条市に寄付した。
3日夜、三条市・ジオワールドビップで開いた33周年チャリティパーティーで国定勇人三条市長に寄付を手渡した。パーティーには来賓や店のなじみ客に加え、毎年、招待している障がい者居住支援拠点施設「長久の家」のグループホームの17人も含む約150人が出席した。
小正月に店内に飾っていたまゆ玉飾りに、五十嵐さんが縁起物だからと数千円を飾ったのがきっかけで、来店客も紙幣や硬貨を枝に下げるようになった。
ことしも長さ150センチ余りの木に、まゆ玉飾りとともに1万円札や千円札がたっぷりとぶら下がった善意のまゆ玉を、手にした五十嵐さんは、1億円、数千万円という寄付があるなかで「金額は少ないんですけれども、心がこもっているので、よろしくお願いいたします」と国定市長に手渡した。
国定市長は、中心市街地活性化が大事と言っている立場なのに、この1年間、1度もマンマに行っていないどころか本寺小路へ出かけたのは1次会を除くと10回もなく、両手を広げて「これの3倍は1年間で本寺小路を巡回することをお約束いたします」と会場をわかせ、地域活性化のために本寺小路に足を運んでほしいと呼びかけた。
五十嵐さんは、3年前の30周年パーティーの年に早期の食道がんの手術を受け、その翌年、乳がんが見つかり手術を受けたことを公表している。
「きょうは3年ぶりにチャレンジした」と言う着物姿であいさつし、「振り向いたら33年でびっくりしていますが、これもひとえに皆さまがたのご協力のたまものと、本当に感謝申し上げます」と礼を述べた。さらに、ことしの大雪で店を休んだ日があったが、33年の中で雪のために休んだのは初めてで、いかに大変だったかとも話していた。