公益財団法人燕三条地場産業振興センター(理事長・国定勇人三条市長)は17日、「燕三条職人のことば集 こうばのじてん」点字版2セットを社会福祉法人新潟県視覚障害者福祉協会(松永秀夫理事長)に寄付した。
「こうばのじてん」は燕三条地場産業振興センターに事務局を置く燕三条プライドプロジェクトの燕三条こうばのじてん作成委員会(小林知行コーディネーター)が作成している。A6判のポケットサイズで約50ページに工場で使われる専門用語や方言など約250語を収録。燕三条地域で秋に開かれる「燕三条 工場の祭典」にあわせて出版。第1回「工場の祭典」が開かれた2013年と翌14年、16年とこれまで3版を出版している。
「こうばのじてん」に書かれた燕三条地域の産業や文化をさらに広くPRし、障害者の理解にもつながればと点字版を作成した。点字版はこれまで出版した3版すべてを点字化してセットにし、製品を触覚でも確かめてもらおうと産地を象徴する三条市・火造りのうちやまの和釘と燕市・小林工業株式会社のスプーンも付けた。
約60セットを作成し、三条市内と燕市内の49小中学校すべてに配布するほか、新潟県視覚障害者福祉協会にも寄付することにした。17日は新潟県視覚障害者福祉協会の松永理事長が燕三条地場産業振興センターを訪れ、センター理事長の国定市長から松永理事長に点字版2セットを手渡した。新潟県視覚障害者福祉協会では、同協会の事務所も新潟ふれ愛プラザ(新潟市江南区亀田向陽1)の点字図書館に置く。
松永理事長は「県民の方々に読んでいただきたい」、「宝物として読ませていただきたい」と話し、「全国から借り始める人が出るかもしれない」と障害者の間に広がることに期待した。