富永草野病院(三条市興野2)で毎月、開かれているロビーコンサートに4月28日、国定勇人三条市長夫婦が3回目の出演を果たし、演奏を披露した。長男出演のサプライズもあって温かみあふれるコンサートを約200人が来場して楽しんだ。
国定ファミリーの国定市長の妻、律子さんがチェロを初めて4年を過ぎたところ。その1年後に長男の県立国際情報高校1年勇馬さんもチェロをはじめ、その間に国定市長もクラシックギターを始めた。
夫婦では2年前から年に1度、このロビーコンサートに出演している。コンサートは律子さんの師である片野大輔さんのチェロと佐藤瑠美さんのピアノによるクラシックやポップス、ビートルズナンバーなどの演奏に続き、片野さんに呼び出されたのは勇馬さん。プログラムに勇馬さんの名前はなく、このコンサートには初出演のサプライズで、どよめきが起こった。
勇馬さんは片野さんとのチェロデュオで、L.モーツァルトの「メヌエット」とマッツの二重奏曲「クロアチアン・ダンス」の2曲を演奏した。
続いて律子さんが片野さんとデュオでマルチェッロの「ソナタ第五番ハ長調」、国定市長が先生とのギターデュオでリンゼイの「雨だれ」を演奏。最後に全員の演奏で、ジャズのスタンダートナンバー「サイド・バイ・サイド」を草野恒輔理事長夫婦が歌ってフィナーレとなった。
勇馬さんは律子さんの勧めでチェロを始め、中学生のころは1日30ほど練習した。両親以上に堂に入った落ち着いた演奏を聴かせたが、教室での発表会以外での演奏は初めてで、「めちゃ緊張しました。手汗で弓を落としそうなりました」と内心はすごく緊張していた。
律子さんはステージ上から「何か伝えたという気持ちがある」と話した。ステージ後は、勇馬さんが自分よりうまくなっているのではとライバル視してちょっと悔しそう。いい練習のモチベーションになったようだ。
前の晩は徹夜で練習した国定市長は、途中で演奏が止まることもあったが、聴衆の応援の声にも励まされて演奏をやりきり、マイクの前に立つと「本当にもうちょっとうまいんですよ。もう不思議なくらい手が動かなくなって」と緊張感から開放されて笑顔を取り戻していた。