燕市サッカー協会(板谷健二朗会長)と「燕市の子供達のサッカーを支援する会」(青柳修次代表)は1日、燕市内に夜間照明設備を備えた人工芝サッカー場の建設を求めて鈴木力市長と中山真二市議会議長に陳情した。
燕市内の中学校には1校としてサッカー部がなく、サッカーの練習場もないことから、市内企業経営者らを中心に2014年春、「燕市内の子供たちのサッカーを支援する会」を発足。燕市の子どもたちがサッカーを練習できる環境の整備を市に求めるだけでなく、付帯設備の費用を地元企業が寄付して気運を盛り上げようと、燕市サッカー協会と足並みをそろえて運動を進めている。
2016年には燕市体育協会も含む3団体による「燕市でのサッカーにおける環境整備を求める請願」が市議会で採択されている。その後、燕市の厳しい財政状況などもあり、運動は停滞しつつあったが、あらためて仕切り直して力強く運動を展開する足掛かりにと、この日の陳情となった。
両団体から9人と鷲尾英一郎衆院議員が市役所を訪れ、板谷会長から鈴木市長、続いて中山議長に連名の陳情書を手渡した。鈴木市長は請願が採択されていることから、「われわれは絶対、何かの形で実現しなければならないという必要性は十分、認識している」としながらも、その後の政状況の変化で財源の確保に苦慮していると説明し、「とにかくこれから知恵をしぼって何とか実現できるように努力したい」、「今回の陳情も速くスピード感をもって検討せよということだと受け止めさせていただきます。検討します」と約束した。
中山議長も「議会全体で請願を採択しているのだから」と理解を示し、建設地やサッカー場の規模、設備などを提案した。
当初の計画通り1億円の寄付を目指すが、これまで法人の寄付だけを募集する計画だったが、市民の気運を盛り上げるために、個人からの寄付も募ることにした。6月からホームページやSNSによる発信も行って市民全体の運動に広げていく。
青柳代表は「300円、500円でもいいから個人から署名とともに寄付をいただき、気持ち良く協力してもらってまちぐるみの運動にしていきたい」。板谷会長は「請願の採択後に目に見えるような進展がなかったので陳情させてもらった」と前へ進むきっかけになることに期待した。